達人に聞いた――どう違う? 日本と海外の名刺事情:仕事をしたら“世界の名刺”が見えてきた(前編)(1/6 ページ)
頭をペコペコ下げて「どーも、どーも」と言いながら、名刺交換をする。日本では当たり前のシーンだが、外国ではどのように名刺を使っているのだろうか。そんな疑問を感じたので、“達人”に世界の名刺事情をうかがった。
「これを捨てたのはドイか? バカモノーっ!!」――。記者がまだ“駆け出し”だったころ、会社の先輩からこのように怒られたのだ。
なぜ怒られたかって? 実は取材先でいただいた名刺を、「ま、この人とはもう二度と会わないや」といった理由でゴミ箱に捨てていたのだ。たまたまゴミ箱に捨ててある名刺を見つけた先輩が、それを取り出して、こんこんと説教を始めた、という次第。
社会人になって右も左も、そして上も下も分からなかった記者にとって、その先輩からの指摘はありがたかった。あのままどんどん名刺を捨てていたら、人を大切にしない人間になっていたかもしれない……そう思うと、ゾッとするのだ。
「名刺」についてはそんな苦い経験があるのだが、とある勉強会で知り合ったIさんにこのようなことを言われた。「ドイさん、海外では名刺がどのように使われているのかご存じですか?」と。そんなことは考えたことも、注意もしてこなかったので、まったく想像できなかったのである。
「名刺のマナー」とやらを調べてみると、いろいろなことが書かれている。「文字に指がかからないように」とか「相手よりも下に出すように」とか。確かに。日本で名刺交換をするとき「相手よりも下に」出す人をたまに見かけるが、海外ではどうなんだろう?
そんな疑問を感じていると、Iさんから「海外の名刺事情に詳しい人がいるんですよ。ご紹介しますね」という言葉をいただいた。そんなこんなで、名刺管理アプリ「Eight」などを提供しているSansan株式会社で事業部長を務める富岡圭さんを取材することに。
名刺とは全く関係ないが、富岡さんは現在“婚活中”。独り身の理由は「素敵な女性となかなか出会えなくて……」(富岡さん)とのこと。ちなみにインタビューの席に同席された、SansanのE女史も婚活中――。
2人は“婚活仲間”らしく、取材当日も「この前の飲み会はどうだったの? いい女性いた?」「あ〜、ダメだった。残念! ところで、そちらはどうなの?」といった近況報告で盛り上がっていたのだ。2人の会話を聞いていると、とても仲がよさそうに見えたので「あっそうだ! USJのチケットが2枚余っているから、2人で大阪に行って来たら? で、ハネを伸ばしたついでに……」と言いかけたのだが、そこは大人の対応。グッとこらえて、「いい人が見つかるといいですねえ」とエールを送って、その場を去ったのだ。
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さて、さて、前フリが長くなってしまったが、海外の名刺事情をご紹介しよう。
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