「朝活」そのものが目的になっていませんか?:稼ぐ人の仕事術
一時期、朝活がブームになりました。朝早く起きて資格の勉強をしたり、朝食会などで人脈を広げようというのが趣旨のようです。しかし、全ての人に朝活がオススメかと言うと、実はそうではないのです。
『稼ぐ人の仕事術』について
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この記事は2013年8月30日に発売されたアスコムの『96%の人がやっていない 稼ぐ人の常識破りの仕事術』(北岡秀紀著)から抜粋、再編集したものです。
夜型はダメ……ではない
一時期、朝活ブームというのがありました。朝早く起きて資格の勉強をしたり、朝食会などで人脈を広げようというのが趣旨のようです。1時間半とか2時間早く起きて活動することで、電話などの邪魔が入らず集中できる。脳科学的にも、朝働くと仕事が進みやすいなどと、最近はブームというよりは市民権を得た感があります。
私自身も仕事がはかどるので、朝早く起きて仕事をするようにしています。
しかし、私が全ての人に朝活を薦めるかと言うと、そうではありません。
なぜなら、これまでの生活習慣などから、朝より夜のほうが頭が働くという人も少なからずいるからです。特に、社長やデスクワークを伴う人にそういう人が多いです。
生活習慣なんだから直せばいいと言われるかもしれません。それは正論です。でも、夜型の人間が朝型に変わるには相当な労力が必要です。単に周囲のブームに乗っかって……というレベルであれば、夜にやればいいというのが私の考えです。
実際、そういう人が朝活をすると「朝起きられないから、結局活動できなかった」「頭が働かないので、思ったより成果が出なかった」ということが起こります。
で、「オレは朝働けないダメなヤツだ……」というレッテルを自分にはってしまうことになります。夜やればできることを、朝にやったからできなかっただけなのに、自分はダメだと思うことのほうが怖いですよね。
つまり、あなたが本当に夜のほうが成果があがると感じるのであれば、そちらを優先したほうがいいということです。
朝活の目的は、仕事の効率を高めることにあります。朝活そのものが目的ではありません。それで自分はダメだと思ってしまったら、本末転倒です。
朝活に限らず、その目的を無視して「周りがやっているから自分もそれに合わせなければ」と考えがちです。それが一番よくありません。
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