「やりたいと思っているのにやれない病」を治すコツ:3分LifeHacking
どんな大きなプロジェクトでも気軽に「遊び感覚」で始めれば不思議なことが起こります。「できない」と思っていたことが不思議なほどにできるようになるのです。
巨大で創造性を必要とするプロジェクトを目の前にすると、誰だっておじけ付くものです。顧客から依頼された挑戦的な仕事。上司から任された大きな仕事。創造的なサイドプロジェクト(本の執筆、作曲、映画製作、Webサイト構築など)。これらは巨大なモノリスのように立ちはだかり、あなたを圧倒します。
ところが、どんな大きなプロジェクトでも気軽に「遊び感覚」で始めれば不思議なことが起こります。あれほど圧倒的だった恐怖のイメージが消えてしまうのです。
「ちょっとやってみるだけ」と言い聞かせる
「千里の道も一歩から」という有名な言葉があります。千里(約4000キロ)を歩くなんて、想像しただけでゲンナリします。しかし、千里の道を一瞬で歩く必要などありません。今この瞬間にやるべきなのは、次の一歩を踏み出すことだけです。一歩一歩と進むうち、調子も出てきて、歩くのが楽しくなってきます。流れる風景や人々との出会いを楽しめている自分に気が付くでしょう。
私自身、今取り組んでいる新しい本の執筆作業にこのちょっとした仕掛けを使っています。
2、3カ月前、執筆用ソフトに新規ファイルを作成し、見出しを並べてみました。最初のうちは見出しを並べ変えたり書き換えたりして遊んでいました。そのうちアイデアが浮かぶと、該当の章に軽くメモを書き込みます。最近では毎朝ファイルを開き、目次を眺めたり、短いメモをあちこち書き込んだりしています。
これは、本当に小さな積み重ねです。私は、いつも自分に言い聞かせています。ちょっとメモするだけだ、プレッシャーを感じる必要はないのだと。
(ここまで書いた文字数は1万2000ワード。でも、まだ本論には至っていません。あくまで“遊んで”いるだけなので、抵抗感もなければ先延ばしにしたい欲求もありません。ただ楽しい時間が過ぎていくだけです)
「本格的」にスタートせずに、スタートする方法
元々はマーク・フォースターの著作『Do It Tomorrow(邦題:マニャーナの法則──明日できることを今日やるな)』からアイデアをもらいました。この本では、自分に次のように語りかけて、脳をだますテクニックが紹介されています。
今、この仕事に取り掛かるわけじゃない、ちょっとやってみるだけ。
コツは、最初の一歩を小さくて簡単なものにして、抵抗を起こさせないことです。「小説を書く」とか、「ブランド戦略を立てる」と考えると、とたんに恐怖を感じます。抵抗が起こり、脳がフリーズします。そうではなく、ただ、WordやPhotoshopを開いて新規ファイルを作成する「だけ」だと考えてみます。これならなんでもありませんよね? なので、抵抗も起きません。
それが第一歩を踏み出す秘訣なのです。例えば「外国語を学びたい」と口に出すだけでは行動につながりません。「7日間のフランス語講座に申し込むぞ」と宣言すれば、すぐに動き出すことができます。なぜならそれが具体的だから。気分も高まり、やる気も湧いてきます。
目標が決まっても、完全なプランをたてる必要はありません。自分に、「ただ、〜するだけ」と言ってみましょう。それで十分です。
ただ、キャンバスを準備するだけ。
ただ、ウォーミングアップにコードをいくつか弾いてみるだけ。
ただ、キャラクターの名前を書いてみるだけ。
ただ、前回のデザインをなぞってみるだけ。
ただ、キャビネットからフォルダを取り出すだけ。
プレッシャーを感じる必要はありません。小さなことを「ただ」やってみるだけです。それも、あくまで遊び感覚で。しばらくすれば「こんなに進んでる!」と驚くことでしょう。
実践してみよう!
これから取り組む予定の、大きくて創造的なプロジェクトのことを考えてください。その全体像をイメージしてみます。どんな気持ちになりますか? やる気は湧いてきますか?
今度はプロジェクトに関連する何か小さなタスクを、ちょっとやってみる「だけ」だと考えてください。どんな気分になりますか? やる気は湧きましたか?
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