企業がソーシャルメディアを利用するために知っておくべき3つの目的:小さな会社のWeb担当者になったら読む本(1/2 ページ)
FacebookやTwitterで企業アカウントを持つことは常識になりつつありますが、売上に大きく貢献した事例は少ないのが現状です。ソーシャルメディアは、メインサイトと連携することで初めて大きな効果を発揮すること、またブランディングツールとしての効果が狙えることがポイントです。
集中連載「小さな会社のWeb担当者になったら読む本」について
本連載は、山田案稜著、書籍『小さな会社のWeb担当者になったら読む本――ホームページの制作から運用・集客のポイントまで』(日本実業出版社刊)から一部抜粋、編集しています。
あなたの会社のWebサイトは、売上につながる「生きたサイト」になっていますか? 「とりあえず作ってはみたけど、イマイチ機能していないサイト」になっていませんか?
従業員50人くらいまでの「小さな会社」では、パソコンにちょっと詳しい程度の人でもWebサイトの担当者を任されます。
本書は、Web戦略に手間と費用がかけられなくても、Web戦略に詳しい人がいない会社でも、「確実に売上につながるサイト」にするための、ホームページの制作から運用・集客のポイントまでを紹介。悩めるWeb担当者や経営者に向けた入門書です。
ソーシャルメディアは「会社の利益」につながるのか?
FacebookやTwitterにせよブログにせよ、アカウントをとれば無料で開設できるため、なんとなく始めている企業は多いのですが、利益に結びついていないケースが大半です。
結論からいえば、FacebookやTwitterの運用自体が直接会社の経営を支えるほどの利益につながっているケースは、極めて稀だと言えます。その一方で、FacebookやTwitterが企業のWebサイトにアクセスを集めるきっかけになったり、信頼度の上昇に貢献させることができます。あくまで売上はWebサイトをメインに据えて、ソーシャルメディアはその補完的な役割を果たすと考えるのが正しい認識です。
Webサイトの運営に人員の割けない規模の小さい会社にとっては、まずは売上に直結する施策を打つのが先決です。
Webサイトの使いやすさ、SEO、リスティング広告などの取組みに成果が出てから、本格的にソーシャルメディアに取り組めばよいのです。そういった前提で本連載を読み進めてください。
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