「スマホを使いこなせ」という常識:稼ぐ人の仕事術
最近では、仕事でスマホを使う人は少なくありません。本屋にはスマホを使った仕事術の本がズラリと並んでいます。ここで聞きたいのは、それでどれだけの成果が出て、時間の短縮ができているかということです。成果に直結しているのか――、かなり疑問です。
『稼ぐ人の仕事術』について
「お客を大切にしろ」「人脈を広げろ」「時代のいく先を読め」「メールは即レスしろ」こんなことをしていても成果は出ない! トップ4%が実践する最短で成果を生む方法を教えます。
この記事は2013年8月30日に発売されたアスコムの『96%の人がやっていない 稼ぐ人の常識破りの仕事術』(北岡秀紀著)から抜粋、再編集したものです。
わずかな時短の追求は、労多くしてリターンが少ない
商談などで私がイラっとする場面があります。それが、次のアポイントを決めるときに、スマホでスケジュールをチェックする人です。そのスケジュールソフトが立ち上がるのを待つ間、こちらは待ちぼうけです。また、こういうときに限って、起動が遅かったりして待たされます。
他の人とスケジュールを共有するからと言いますが、共有して何かいいことがあるんでしょうか? 自分のスケジュールが人に把握されてるほうが、よほど気持ち悪いと思うのは私だけでしょうか。
スケジュールソフトに限らず、本屋にはiPhoneやアンドロイドなどのスマホを使った仕事術の本がびっしりと並んでいます。「○○というアプリを使うと、効率的に仕事ができますよ」というようなノウハウが大量に語られています。
そして会社には、そういうスマホマニア、ガジェットマニアみたいな人が大抵います。そういう人に聞くと嬉々として「この検索機能を使えば、フォルダ分けとかする手間も時間がかからないんですよ。だから、フォルダにどんどん入れていけばいい」みたいなことを教えてくれます。
確かにそれで、時短はできるかもしれません。でも、それを語る彼は飲み会が大好き。どうでもいいテレビ番組をいっぱい見ています。通勤電車でも、居眠りしているだけ。
スマホの便利ツールを使うことそのものを、否定するつもりはありません。
でも、それで何秒、何分が節約できるのでしょうか。そもそもそんなに効率化しなければいけないほど、仕事をしているのでしょうか。正直言って、そんなに仕事をしなければならない人を、私は一度も見たことがありません。
仮に数秒、数分程度の時間を節約しないと仕事が回らないということであれば、明らかに仕事の仕方が悪い。本当に重要なことだけに絞って仕事をしていれば、そんな危険な状況は起きないはずです。
確かにスマホなんかを使っていると格好よく見えます。仕事している感もあります。
とはいえ、それは成果に直結しているのでしょうか……? かなり疑問です。
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