最初の1日で300Mバイトも……初期設定後に陥る“落とし穴”:「格安SIMカード」は仕事に使えるか? 第2回(3/3 ページ)
格安SIMをスマホに挿入しても、まだ通信はできない。通信をするにはいつもと異なる設定が必要だ。初期設定を無事終えても、意外なところで莫大なデータ通信を求められることがあるので気をつけたい。
Wi-Fi、公衆無線LANサービスを賢く使う
そもそも格安SIMで通信を行う場合、アプリの個別インストールが面倒でも、アプリの一斉更新や自動更新をするべきではない。それではどうするか? 「Wi-Fi」だ。もし自宅や会社でWi-Fiにつながるのなら、アプリのインストール、更新時はWi-Fiを使うようにすればいい。
自宅にWi-Fiがない、あるいは屋外でインストールや更新する必要があるときは公衆無線LANを使いたい。有名なのはマクドナルドのようなファストフードの店だが、最近はコンビニ各社のサービスも利用できる。ただし、利用するには無料の会員登録やアプリが必要で、登録も店舗で行う必要があるなど手間がかかる。急いでいるときにいきなり使おうとしても無理があるので、事前に会員登録やアプリのインストールを済ませておこう。
コンビニの無線LANを使うこともできるが、店内に長時間留まることもできないので、アプリのダウンロードに時間がかかる事態は避けたい(ファミリーマートの場合、1日の接続が20分×3回に制限されている)。
そこで、格安SIMのLTEとFamima_Wi-Fiの通信速度を計測してみた。近所の公園で格安SIMのLTEを、次に近くのファミリーマートのFamima_Wi-Fiに接続した。計測にはアプリの「RBB TODAY SPEED TEST」を使い、3回の平均値を出している。
LTEとFamima_Wi-Fiの通信速度 | ||
---|---|---|
通信手段 | 下り | 上り |
公園(LTE) | 2.23Mbps | 2.02Mbps |
コンビニ(Famima_Wi-Fi) | 8.86Mbps | 11.8Mbps |
格安SIMとはいえ、ドコモのネットワークを借りたLTEの実測は上下2Mbps前後。近所の駅前では10Mbps前後出たので、住宅街では少々通信速度が落ちるのかもしれない。とはいえWebページを見るなどの普段使いには十分だろう。
一方、コンビニのFamima_Wi-Fiは10Mbps前後出ており、十分役に立つ。これならアプリを1、2本ダウンロードするのにさほど時間はかからない。格安SIMで通信量を抑えたいときにありがたい存在だ。また通信量の制限を超えて(3Gバイト以上)低速通信になったとき、大容量ファイルの受け渡しなどが必要なら、コンビニにいけば何とかなる。
他にも駅や公共施設では、よりエリアが広く、通信速度が出る公衆無線LANサービスが用意されていることもあるので、よく行くルートの公衆無線LANスポットをチェックしておくと、格安SIMを使う場合は大いに役立つはずだ。
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