ムダな会議を撲滅する「3S会議」のススメ:新連載・ナレッジワーキング!!(1/2 ページ)
ビジネスパーソンの2人に1人は、「無駄な会議が多い」「会議時間が長すぎる」と思っています。生産性が低く、ムダな会議の特徴を10個挙げてみました。その逆をいけば、ムダな会議はなくなります。
NTTデータ経営研究所が2012年に行った「会議、ミーティング、打ち合わせの実態調査(参照リンク)」によれば、会社で行われる会議の割合は業務時間全体の平均15.4%だったそうです。1カ月の総労働時間を160時間と想定すれば、1人あたりおよそ25時間を会議に費やしていることになります。また、企業規模が大きくなるにつれ、会議時間も長くなる傾向があることも分かりました。
1カ月に25時間も会議を行う人たちの本音は?
貴重な業務時間のうち、これだけを会議に費やしている一方で、「無駄な会議が多い」と考える人が45.0%、「会議時間が長すぎる」と感じる人が44.1%もいます。
会議の重要性が低いせいか、「内職」を行う人は全体の41.7%! つまり、内心「つまらない」と感じながら長時間の会議に出席し、他の資料を見たり、メールをチェックしたりするビジネスパーソンが大量にいるということです。
さらに同調査では、部門定例会議や作業の進捗確認会議などと比べて、新規アイデアの創出などイノベーションや付加価値創造に関わる会議はわずか4分の1だったことも分かりました。つまり、スケジューリングだけされて惰性と儀礼で行われる会議が主で、将来的な企業価値に関わるクリエイティブな打ち合わせは非常に少ないということです。
生産性の低い「大きな」会議、10の特徴
なぜ、そんなに無駄な会議が行われているのでしょうか?
1つには、定例会議など目的があいまいな会議が多いことが挙げられます。「定例」ですから開催することが優先され、「目的」が後回しになってしまいます。また、部門会議や全社会議などのように人数の多すぎる会議では、関係の薄いメンバーも数多く出席することになり、参加意欲は減退します。
また、多くの会議では、参加者全員が座ったまま口頭でやりとりしています。そのため、発言者が偏ったり、議論が堂々巡りになったりします。このような会議は非生産的であり、みんなが時間の無駄と考える典型的な会議となりがちです。
参考までに生産性が低くなりがちな会議の特徴を挙げてみました。
- 会議の目的やゴールが明確でない
- やたらと参加人数が多い
- 他のミーティングとダブリがある
- 会議室で着座し、閉じこもる
- 議論は口頭ベースで齟齬(そご)が多い
- いつも発言者が偏る
- タイムキーパー不在で長時間におよぶ
- 議論が何度も堂々めぐり
- アクションプランが不明
- 次の会議の予定だけが決定される
非生産的な会議の特徴を見て、どのような考えを持ちましたか? みなさんの周りで行われている会議もおそらくこれと似たような状況なのではないでしょうか?
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