自分の「嫌なこと」を知るのが最初の一歩:書くだけで人生がうまくいく嫌なことノート(2/2 ページ)
自分の特性を知ることは、何をするにしても大切なことです。意外な自分に気付けるだけでも面白いと思いませんか?
自分を知るために、「嫌なこと」を知る
まずは、あなたが今感じている「嫌なこと」を、10個思い浮かべてみてください。仕事のこと、プライベートのこと。上司や部下のこと、同僚のこと、家族のこと、友達のこと、自分のこと。世間で起きていること――。どんなことを思い浮かべましたか?
では、次にその中であなたが特に嫌だと感じているのはどんな種類のことが多いでしょうか。例えば、「嫌なこと」がこんなことに集中していませんか?
- 毎日、ギリギリに出勤する
- 打ち合わせに遅れる
- 企画書を期日通りに作成できない
これらに共通するのは「時間」。つまり、どうやら自分は時間に対してルーズな人間であるということが分かります。
- 飲み残しの缶コーヒーをそのままにして帰る同僚
- ホコリがかぶっているフィギュアをデスクに並べている後輩
- 整理がされていない、汚い上司のデスク
これは、整理整頓に敏感な自分が分かります。
- 私が仕事で失敗して落ち込んでいることに気付かない同僚
- お客さまにドアを開けさせる部下
- 打ち合わせ中に自分だけコーヒーを飲んでいることに気付かない後輩
これは、気配りや気遣いを大切にしている自分が分かります。
自己分析で弱点が明確に
「嫌なことノート」は、あなたが感じた「嫌なこと」を発見するままに書き留めていくノートです。ノートに書かれる内容は人それぞれに傾向が出てくるので、ノートを書き始めて1週間経ったら、ぜひ書き連ねた「嫌なこと」を整理してみましょう。
自分の苦手なところやいつも気にしているところ、敏感なところなどがくっきりと現れてきます。自分の特性を知ることは、何をするにしても大切なことです。意外な自分に気付けるだけでも面白いと思いませんか。
自己分析ができると、自分の弱点や欠点も明確になってきます。弱点が明確なら、解決のための対策も考えやすいでしょう。例えば、先ほどの時間にルーズなタイプなら、時間を守るというトレーニングを始めること。
「いつもより20分だけ早く起きるようにする」、「5分早く目的地に到着するようにする」など、小さな目標から始めると「嫌なこと」を解決できるはずです。
自分が「嫌だ」と思うことをちゃんと知る。それが、「嫌なことノート」の第一歩です。ずっと心にひっかかっている「嫌なこと」もあれば、すぐに忘れてしまう「嫌なこと」もあります。でも、どちらの「嫌なこと」も、ちゃんと認識することで自分の不満のベースを知ることができ、あなた自身の心の整理整頓ができるのです。
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