悩みがあるからこそ、頑張れる:「のび太」という生きかた(1/2 ページ)
どんなに完璧に見える人でも、悩みやコンプレックスはつきもの。しかし、人知れず何かに悩んでいるから、何とかしようと思って頑張れるのです。
連載:「のび太」という生きかた
この連載は書籍『ポケット版「のび太」という生きかた』(アスコム)から抜粋、再編集したものです。
勉強も運動も苦手でぐうたらしてばかりののび太。でも、映画版で大活躍し、しずかちゃんと結婚し――、実は人生の成功者だったのです。そんなのび太から、無理せずに自分らしく生きて夢まで叶えてしまう方法を学んでみませんか?
本書では、のび太から学べる人生の成功法則を「のび太メソッド」と提唱し、全部で37つ紹介しています。
・完璧をいきなり目指さない
・かっこいい自分を想像する
・直感で判断。とにかく動き出す
・夢は叶うと信じ切る
・自分より、まず他人の幸せを望む・「愛する存在」で心を強くする
など。
この「のび太メソッド」は、どんなダメな奴でも夢が叶う魔法の法則です。みなさんの人生にも役立つヒントがたくさん詰まった1冊です。
どんなに有能でも悩む→解決に向かわせる
しずちゃんは『ドラえもん』において、出木杉とともに悩みやトラブルに縁遠い存在です。容姿端麗で成績優秀、クラス中のマドンナの彼女ですが、さすがは女の子。実は、自分の目にコンプレックスを持って悩んでいたのです。
そんなしずちゃんが、のび太からひみつ道具「人工目玉」を借りて変身を試みて、失敗に終わってしまう作品を紹介しましょう。人間の悩みやコンプレックスって、はたから見るとたいしたことはないのに、当人にとっては大問題ということって、よくあるものです。
「ねこの手もかりたい」
好きな位置に好きな体の部位をつけられるひみつ道具「つけかえ手ぶくろ」によって、のび太は自分の目を、頭の後ろと足に移動させます。
後ろからくる自動車にひかれないようにしたり、お金が落ちていたらすぐに分かるようにするためです。あまりにも便利なひみつ道具なので、のび太は友だちに対して、「人工の体の部位」を取り付ける商売を始めます。
すると、しずちゃんが早速、その話を聞いてやってきました。容姿端麗のしずちゃんですが、彼女は意外にも「もっとパッチリしたすてきな目ととりかえたいのよ」とリクエスト。しずちゃんから「少女まんがみたいな目がほしいのよ」と言われ、のび太はとてもパッチリした目をふたつ取りつけます。のび太は「おう、すばらしい!! まんがそっくり」とホメます。
ところが、しずちゃんの新しい目はあまりにパッチリし過ぎていたので、「この目ナミダがとまらないわ」と泣いて訴えられたのでした。『ドラえもん(7)(てんとう虫コミックス)』小学館 より
関連記事
- 完璧をいきなり目指さない
遅刻や締め切りを守れるようになると、信頼が得られるようになります。とはいえ、いきなり完璧を目指すのも大変ですし、また、周囲もとまどってしまいます。ほどほどを目指すのが大事なのが分かる話を、ここで見てみましょう。 - “ドラえもん学”って知ってる? あの「スネ夫」から学ぶ処世術とは?
誰もが子供のころ親しんだ「ドラえもん」。このドラえもんを学術的に分析したのが『「のび太」という生き方』の著者である富山大学教授の横山泰行氏(教育学部)だ。横山氏は「スネ夫はMCなんですよ」と話す。 - ドラえもんで“順番”をとことん考えればストーリーが発見できる
前回は「個条書きの弱点」について説明しました。今回は実際に個条書きの「各条を横断するストーリー」が見えるようにテキストを書き直してみます。 - のび太くんを選んだ、きみの判断は正しかったと思うよ――しずかちゃんのパパ
人間にとって、いちばんだいじなこと。 - ドラえもんの生みの親に学ぶビジネス創造力
ドラえもん、オバケのQ太郎、パーマンなどの代表作をもつマンガ家、藤子・F・不二雄さん。彼の発想術を紹介する本を読むと、起業や新規ビジネスにも通じるところがあります。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.