「嫌なこと」には、成功のヒントがたくさん隠れている:書くだけで人生がうまくいく嫌なことノート(2/2 ページ)
実は「嫌なこと」には、仕事がうまくいくヒントが隠れています。「嫌だ」「困った」「不便だ」と思っていることを解決すれば、仕事がうまくいくことにつながります。
「嫌なこと」の仕事への生かし方
嫌なことを書き出してもらったCさんに、今度はその「嫌なこと」をどうしたら仕事に活かせるか考えてもらいました。
「デスクの上がぐちゃぐちゃで企画書を書くための資料探しに時間がかかった」→「資料をクライアントごとにファイリングする」
クライアントごとに資料を整理するだけで、企画書作成のために必要な資料探しがラクになります。仕事効率は、ファイリングする前よりはるかに上がるのは間違いありません。また、過去に資料探しに30分もかかって嫌だったとはっきり認識することで、ファイリングすることが習慣化してきます。
「ダラダラと長い文章で、何を伝えたいのかわからないメールが届いた」→「自分で書くメールは用件だけを箇条書きにする」
用件が明確なメールなら、送られた相手がどんな返信を求めているのか分かりやすくなります。さらに、こちらが簡潔なメールを送ると、相手も短い文面での返信を意識してくれます。長い文章で読むのが面倒くさいと相手に読み飛ばされる確率も低くなるでしょう。
「アポイントの時間が迫っているときに、上司に呼び止められて、結局10分遅刻した」→「自分が声をかけるときには、相手の状況を確認する」
相手の仕事のタイミングを見計らって声をかけると、相手は快く耳を傾けてくれます。冷静に聞いてくれると、誤解されることも少なくなります。相談ごとなら、真剣に考えてくれることにもなるでしょう。
「部下に頼みごとをしたら嫌な顔をされた」→「人に頼みごとをされたら、自分はまずは笑顔で内容を聞く」
笑顔で対応するだけで頼む側は気持ちよく内容を話すことができます。内容によっては断ることもあるでしょうが、仮に断ることになっても、相手も「無理言ってごめんね」という気持ちで受け入れることができます。
「デスクの角に太ももをぶつけて悶絶した」→「太ももをぶつけても痛くないように角にクッションをつける」
太ももをぶつけても痛くないようにするには、ほかにもいろいろ考えられます。角を丸くする、角に保護材をつける、デスクの素材を軟らかいものに変える、デスクのデザインそのものを変える。Cさんの仕事とは直接関係ないかもしれませんが、新しい商品のアイデアになるかもしれません。
Cさんの対策がベストとは限りませんが、嫌なことをヒントに、仕事力が向上するアイデアが生まれたのは確かです。
ここであげた5つの対策をすべて実践できるようになると、Cさんは5つもスキルアップすることになります。1つひとつは小さいことかもしれませんが、毎日同じことを続ければ、1カ月で150個。たった1カ月間で、見違えるほどの成長ができるのです。
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