ヒット商品は「嫌なこと」から生まれる:書くだけで人生がうまくいく嫌なことノート
世の中にある商品やサービスは、実はその多くが「嫌なこと」を解消してくれるものばかり。今回は、「嫌なこと」に注目して成功したビジネス事例を紹介します。
連載:書くだけで人生がうまくいく嫌なことノート
この連載は書籍『書くだけで人生がうまくいく嫌なことノート』(アスコム)から抜粋、再編集したものです。
最近、「嫌なこと」はありませんか? 誰でも生きていれば、大なり小なり何かしらの「嫌なこと」にぶつかります。
・上司からのむちゃ振り
・料理が出てくるのが遅すぎるレストラン
・自分のミスを一切認めない先輩
・約束をドタキャンされた……
実は、「嫌なこと」には、あなたの人生を幸せにしてくれるヒントがたくさん詰まっているのです。
某有名企業は「嫌なこと」をビジネスに活用し、歴代の有名経営者は「嫌なこと」を経営に取り入れて成功してきました。
人生も同じ。より良い人生を送りたいなら、「嫌なこと」を活用しない手はありません。あなたも、手軽に「嫌なことノート」とともに、“人生革命”始めませんか?
嫌なことを解消してあげることがアイデアの原点
「嫌なこと」を活用すると、仕事のアイデアがどんどんわき出てきます。まずは、実際に「嫌なこと」に注目して成功したビジネス事例を紹介しましょう。
- 100万円で全国的にクレーム(嫌なこと)を募集しサービス改善に成功した「ユニクロ」
- 「スキー場の昼飯はまずい」という「お客さまの嫌なこと」をヒントにスキー場を再生した「星野リゾート」
- 「借りに行くのも、返しに行くのも面倒くさいなあ」という「嫌なこと」を解決してくれるTSUTAYAの宅配レンタル
- 「子どもが食べるとボロボロにこぼす。掃除するのもたいへん」という「嫌なこと」から丸いタブレット状に固めて大ヒット商品になった、おやつカンパニーの「ベビースターラーメン丸」
これはほんの一例です。「嫌なこと」にヒントを得ることで、このようなアイデアやビジネスを、どんどん生み出すことができるのです。
2013年と2014年上半期のヒット商品ランキングにも、「嫌なこと」を解消してくれる商品が多数ランクインしていました。
ノンフライヤー
「後片付けが大変。それに健康を考えるとちょっと……」
食べたいけど、目の前の嫌なことが障壁となっていた「揚げ物」の概念を変えた、油を使わずに「揚げ物」ができる調理家電。発売後まもなく、当初の販売目標の4倍に上方修正。
ジェルボール型洗剤
「毎回毎回計量するのが嫌だなあ、計量しているときや詰め替えるときにこぼれると手について、さらに嫌だなあ」
洗濯のときのそんな小さな嫌なことを解決してくれたのが、ジェルボール型洗剤。粉末でも液体でもない、ジェル状のボール型。英国や米国ですでに大ヒットしています。
フリクションシリーズ
「ボールペンで書くと間違ったときに困るんだよな。鉛筆で書くと間違ったときに消せるけど消しゴムのカスがね」
そんなボールペンと鉛筆の嫌なことを解消してくれたのが、フリクションシリーズ。間違っても専用ラバーでこすると消える。世界で10億本売れた大ヒット商品になりました。
「面白いアイデアを出しなさい」「画期的なアイデアを出しなさい」と言われても、どこから考えていいのか難しいですよね。そんなときにヒントになるのが、嫌なことです。
世の中にある商品やサービスを眺めてみると、実はその多くが「嫌なこと」を解消してくれるものばかり。
「揚げ物は後片付けがたいへんだから嫌だ」
「毎回毎回計量するのは面倒だなあ」
「間違ったら書き直さないといけないからペンは嫌いなんだよなあ」
日常、誰もが遭遇しそうな「嫌なこと」ばかりです。こんな当たり前の「嫌なこと」がベースになって、ヒット商品が生まれているのです。もし、あなたの「嫌なことノート」にそんなことが書かれていたら、あなたがヒット商品の開発者になっていたかもしれません。ノートに書かれている「嫌なこと」で、それを解決してくれる商品がないとしたら、それこそチャンスです。
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