BlackBerry禁止命令回避策でパフォーマンスに影響も――Gartner報告書

» 2006年02月16日 08時32分 公開
[ITmedia]

 米国でのBlackBerry禁止命令に備えてResearch in Motion(RIM)が発表した回避策をめぐり、これでBlackBerryサービスは継続されるかもしれないが、パフォーマンスなどにある程度の影響が出る可能性はあると、調査会社のGartnerが指摘した。

 RIMの措置は、BlackBerryユーザーにソフトウェアアップデートをダウンロードしてもらい、裁判所が禁止命令を言い渡した場合は「USモード」を起動して、裁判で問題になっているNTPの特許を迂回するというもの。

 Gartnerの報告書では、もしもこの迂回措置が実行された場合でもユーザー側の操作にほとんど変更はなく、新しいトレーニングも必要ないと指摘。ただ、BlackBerryを導入している組織では各端末をアップグレードする必要があり、Gartnerの推計では500台を利用している場合でこのプロセスに少なくとも1カ月はかかる見通しだという。

 また、パフォーマンスへの影響についてRIMの文書では触れていないが、NTP特許を迂回するために必要なプロトコルが増えるため、ある程度の影響が出る可能性はあるとの見方を示している。

 NTPがこの迂回措置に対して異議を唱えてくるのは必至であり、RIMは基本的に、交渉戦術として今回の回避策を発表したものだとGartnerは見る。裁判は現在でも和解に至る公算が最も高いが、RIMの顧客は自らがリスクを負える範囲で行動すべきだと勧告している。

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