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» 2006年10月20日 21時11分 公開

関西の顧客満足度No.1はドコモ――ドコモ関西に聞く Interview: (2/2 ページ)

[神尾寿,ITmedia]
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関西は「動きの激しい市場」

 三木氏は関西市場の特性を「動きが早い市場だ」と指摘する。新サービスに対する感度が高く、その利用率も高い。

 「1999年のiモード登場の時も、我々はメールを中心に訴求したのですが、その効果はすぐに現れました。また関西はメールの需要が早く立ち上がったので、(iモードの)先行者利益が大きかった。関西のお客様は『よいものに敏感』な傾向があります」(三木氏)

 関西のユーザーがサービスに対する「目利き」であり、よいものは積極的に評価するということは、スルッとKANSAIの「PiTaPa」開発の時にも指摘されたことだ(4月12日の記事参照)。実際、初期のiモードメールの仕様では、ドコモ関西のユーザーからの不満や要望がiモードの開発部にフィードバックされて、品質向上に生かされたという。

 「関西のお客様はいいサービスであれば、しっかりと評価してくれます。しかし、その一方でサービスへの評価が厳しいという一面もありますね。ですからFOMAのエリア拡大も急ピッチで行い、今ではムーバ並みになっています。設置局数は申し上げられませんが、今年度の設置数は過去最大ですし、来年度も基地局投資の手綱は緩めません。また基地局は作るだけではダメですから、エリアの調整も入念に行っています。FOMAのエリアは他社に絶対に負けません」(三木氏)

 また関西は他地域に比べると、「コスト(利用料金)に対する関心や要望が強い。コストコンシャス」(三木氏)だという。

 「ドコモではいちねん割引やファミリー割引を強化しましたので、『ドコモは高い』というイメージを払拭したい。我々の調査では、キャリア名を隠してドコモとauの料金や割引プラン(一覧)をお客様に評価していただくと、ドコモの料金プランを高いと答えた人が19%だったのに対して、auの料金プランの方が高いと評価したユーザーが28%でした。それなのにドコモという名前を出すと、先入観から『ドコモは高い』と思われる人がまだ多くいらっしゃいます。我々としては、(ドコモは高くないという)事実を伝えていくしかありません」(三木氏)

 ドコモ関西では広告やショップなどを通じて地道に「ドコモは高くない」ことを訴求する活動をしており、その結果として、いくつかのアンケート結果では「ドコモが高い」と感じるユーザーの比率が下がってきたという。

おサイフケータイとDCMXを訴求

 これは全国的な取り組みでもあるが、ドコモ関西でもおサイフケータイとDCMX(4月4日の記事参照)の普及に力を注いでいる。これは「ドコモの優位性が強いサービス」(三木氏)だからだ。関西地域でのDCMX miniの契約数は20万人を超えており、これは全国比率の約30%になるという。

 「DCMXの会員獲得で見ると、関西は成功しているエリアと言えます。利用可能店舗数は現在6000店舗ほどですが、これから年末にかけて店舗拡大のペースが上がります。特にコンビニの対応が進めば、利用も増えると考えています」(三木氏)

 現在、DCMX mini/DCMXの普及と利用促進で大きなウェイトを占めているのがドコモショップだ。これはドコモ関西に限らないが、おサイフケータイ関連のサービスの訴求や利用促進を進めるためには接客時間の長さが鍵であり、専売店の販売比率とスキルが高いほど普及が促進される。ドコモ関西は以前から専売店の質向上を務めてきており、その効果の1つがDCMXの契約獲得数に表れていると言えそうだ。

 「また、個人的な見解なんですけれども、関西人はいらち(せっかち)な面があると思います。ですから、おサイフケータイで決済がスピーディや、小銭がいらないというのは、ご理解いただければ受け入れられるのではないかと感じています」(三木氏)

関西の顧客満足度No.1はドコモ

 ドコモ関西の地域シェアは53%であり、ドコモ東海ほどではないが全国平均は下回っている(8月10日の記事参照)。その中で迎えるMNPは、当然ながら“攻めるドコモ”の姿勢になる。

 「MNPのシェア目標は『現状維持以上』です。すなわち、(シェアを)“伸ばす”ことを狙います。お客様の流動性が高まりますから、ドコモ関西にとってチャンスだと位置づけています」(三木氏)

 特に関西地域のユーザーは、新しいサービスや価値のあるサービスを積極的に受け入れる特性がある。

 「MNPによる流動は、サービスの魅力や顧客満足度などの総合力で決まります。auは『顧客満足度No.1』と喧伝されているようですが、関西ではJ.D.パワーの顧客満足度No.1は(auではなく)ドコモでした(2005年11月24日の記事参照)。特に接客の部分の評価が高く、ドコモ関西がコツコツと積み上げてきたサービス改善がお客様に評価していただけたものと考えています」(三木氏)

 ドコモ関西が重視しているのが、「既存のお客様を大切にしていく」(三木氏)ことだ。このポリシーのもとにエリアの拡大や改善、ドコモショップの質向上、新サービスの訴求などを行い、“長く使ってもらうこと”にこだわっているという。

 「ドコモ関西は今でも(地域の)顧客満足度No.1ですが、この座は今後も守っていきます。MNPを機にサービス競争にさらに力を入れて、携帯電話業界全体がさらに発展していく形にしたいですね」(三木氏)

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