調査会社のOvumは2月28日、携帯と固定の両方に対応する「デュアルモードフォン」に関する予測を発表した。これによると、2010年までに米国でデュアルモードフォンを購入する人は携帯通信加入者の2%強で、550万人にも満たないという。
固定電話と携帯電話が収束していく中、「デュアルモードフォンがその鍵」との考えに機器ベンダーは執着し過ぎている、とOvum。もっと広い視点でのアプローチが必要と指摘する。
Ovumが固定/携帯融合の鍵として挙げるのは、両方に対応する端末ではなく、IDの統合とリモートアクセスおよびコントロールといった分野。IDの統合は、ユーザーが1つの電話番号や電子メールアドレス、ユーザーネーム、パスワードを、ワイヤレス/固定いずれの接続方式でも使えるようにするものだが、この分野は通信業者ではなく、Yahoo!やGoogle、MSNなどのオンラインポータルが既に主導権を握っているという。
一方、リモートアクセスおよびコントロールの分野はまだ初期の段階であり、通信業者が今後の投資によりビジネスチャンスをつかめる分野だという。この分野のサービスの例として、同社はDVRの遠隔操作や自宅の監視システムの確認などを挙げた。
さらに、法人市場においては、携帯での内線番号の利用や企業向けゲートウェイサービスなどが注目の分野だという。
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