富士通,電子行政モデルルームをリニューアルオープン

霞ヶ関にある富士通の電子行政モデルルーム「netCommunity」がリニューアルされた。今回のテーマは,「今できることよりも,3〜5年後にどうなっているかを示す」ことだ。

【国内記事】 2001年7月16日更新

 富士通は7月16日,「netCommunity」を刷新し,翌17日から公開することを発表した。netCommunityは,霞ヶ関駅からほど近い日比谷中日ビル内に設けられた電子行政のモデルルーム。昨年12月にオープンしたが,「真面目すぎた」(富士通の秋草直之社長)ために改装されたという。

 今回はとくに,「今できることよりも,3〜5年後にどうなるかを示す」ことをテーマに掲げ,電子行政に対する富士通のソリューションを提案する場となっている。電子行政分野を担当するプロのSEが30名ほど常駐するほか,技術展示に加えて各種デモンストレーションを見ることができる。

netCommunityの入り口。残念ながら,入場できるのは中央省庁や地方自治体の関係者のみ。一般には非公開だ

記者会見で挨拶に立った秋草社長。オープン以来,6カ月間で約2000人の行政関係者が訪れたという

 例えば,電子化された行政手続きの例として,引っ越しを想定したワンストップ電子申請システムのデモンストレーションがある。これは,各種公共料金や住民票の異動など,現在なら電話や直接訪問しなければならない手続きを,オンラインで一括処理できるというもの。自宅に置かれた端末に認証用のICカードを挿入し,画面に従って操作するだけで煩雑な作業が完了する。とくに国民健康保険の手続きには,対話しながら利用できる「ふれあい型利用者支援サービス」機能を付加した。

こちらは,岩手県水沢市で8台が稼働中の電子行政キオスク端末。住民票などをプリントすることができる

住民票を打ち出したところ。実際に利用されている機械だけに,デモンストレーションでもお金を投入しなければプリントしてくれないらしい

端末はインターネットにも接続されており,施設案内や観光案内といったコンテンツも参照できる

個人認証に使われる非接触型のICカード

デジタル投票システムの端末。ヘッドフォンによる音声案内システムもあり,視覚に障害を持つ人でも容易に使えるのが特徴

音声案内にしたがってスイッチを押せば投票できる

音声認識とサイン認証を組み合わせた「マルチバイオメトリクス認証」の展示。音声認識は声紋認証方式。サイン認証は,筆跡のみならず筆順や筆記中の時間も検知する。どちらも実用化済みだ

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▼ 富士通

[芹澤隆徳,ITmedia]

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