AKIBAX2001のテーマは“モバイル&ブロードバンド”,注目の秋葉原タワー(の模型)も登場

秋葉原の夏の風物詩「AKIBAX2001」が開幕した。今年は30以上の企業がテントを張り,夏の新製品やサービスをアピール。「秋葉原タワー&ITセンター構想」の模型も出展されている。

【国内記事】 2001年7月19日更新

 JR秋葉原駅前広場で,恒例の「AKIBAX2001 インターネットショー in 秋葉原」が開幕した。毎年,夏休み直前になると開催される,幕張の「ぱそまる」と並ぶ夏の風物詩である。もっとも,ぱそまるよりも来場者の年齢層は少しだけ高く,学生と思しき人たちの姿が目立つ。

 折しも,この日は「ファイナルファンタジーX」の発売日。予約だけでミリオン達成してしまうようなゲームと重なっては,さぞかし秋葉原は暑苦しいだろうと覚悟はしていたものの,想像を遙かに超える暑さだった。しかし,AKIBAX2001実行委員会の広報担当者によると,明日からの3連休はさらに来場者が増え,4日間で17万人の来場を見込んでいるという。

イベント名称 AKIBAX2001 インターネットショー in 秋葉原
会期 7月19日(木曜日)〜7月22日(日曜日)
開場 JR秋葉原駅前広場
主催 秋葉原電気街振興会・秋葉原3商店街振興組合,AKIBAX2001実行委員会

ゲートの向こうはビアガーデン?

 今年は30以上の企業がテントを張り,夏の新製品やサービスをアピールしているはずなのだが,門をくぐると,そこはなぜか発泡酒の試飲会場だった。「ナマシボラー」や「namashibori.com」でお馴染みのアレだ。思わず仕事を放り投げそうになるが,ここは断腸の思いで我慢(あ,腸が切れそう……)。そのバックに目を転じると,普段なら恵比寿のガーデンプレイスに置かれている通称「ホワイトドーム」が鎮座していた。このイベントのためにわざわざ移設したらしいが,その中は,なんとデジタル家電の展示場になっている。近未来の家庭をイメージした新しい試みだが,いまいちナマシボラーとの関連性が分からない。説明員のお姉さんも,「正直いって,あまり関係はないと思います……」とぽつり。

中を覗いてみると,日本にはまだ3台しかないという「e-book端末」や新型「AIBO」など,けっこう貴重な展示品の数々。その一角にはビデオカメラが置かれ,namashibori.comのホームページでライブ中継していた

ここからが本題

NTT東日本のテントには,「フレッツ・ADSL」と「Lモード」の体験コーナーがある。ADSL回線は,合計4本引かれており,その内の1本は無線ルータに接続。無線,有線の比較ができるようになっていた

しかし,今回の主役はLモードだ。テント中央には「Lモード タッチ&トライ」コーナーがあり,説明員のお姉さんたちが懇切丁寧に操作を教えてくれる。年輩のユーザーが多いのは印象的だ

NEC,富士通,IBMといったPCメーカーは,いずれも「ブロードバンド&ワイヤレス」をキーワードに夏の新製品をアピールしている。抽選会など,催し物も多い

ソニーのテントでは,VAIO柄のお姉さん達がお出迎え。中では,新型CLIEやBluetooth端末のデモンストレーションのほか,CyberShotで撮影した画像をVAIOで加工し,「タトゥーシール」(皮膚に張り付けるシール)にしてくれるサービスなど,盛りだくさん

クリエの新型「PEG-N600C」とBluetoothユニットのデモンストレーション

ガラスの箱に入っているのは,生きたマネキン。ときどきポーズが変わる

秋葉原タワー出現

 AKIBAX会場の片隅で,しかし注目を集める展示があった。2003年に開始される地上波デジタル放送に向けた「秋葉原タワー&ITセンター構想」の模型だ。これが完成すれば,関東7都県にある約95%の世帯に電波を届けることが可能になるという。高さは明確に示されていないが,パネルの目盛りをみると650メートル級になる模様。

 その中には,オープンスクール(世界の大学と連携したラーニングセンター),IT対応型最先端オフィス,空中楽園都市(レストランやアトラクション),世界一の高さを誇る展望台,そして最上部には固定放送と移動体通信を含むデジタル放送通信アンテナなどが設けられ,世界中から最先端技術を愛する人たちが集まるのだという。

 しかし,この秋葉原タワーも実際のところはまだ構想段階。建設場所や規模を巡って候補地と地域住民がせめぎ合い,計画が白紙になったという報道もあった。一方で駅前の再開発工事は順調に進められており,その動向が気になるところだ。AKIBAX主催者の秋葉原電気街振興会は当然推進派だろうが,このアピールは吉と出るか? 

 ところで,イベントの華といえばキャンペーンガールの皆さんだ(AKIBAXの場合はイメージガールという)。数年前には,彼女たちを追いかける自称カメラマンがブースに鈴なりになっていたものだが(1999年の記事を参照),さすがに目に余ったのか,最近は会場内撮影厳禁。とくに今年はスタッフが会場内に目を光らせており,カメラ小僧には辛い時代になったようだ。

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▼ 公式サイト

[芹澤隆徳,ITmedia]

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