“ブロードバンドのランドマーク”として生まれ変わるソニータワー
オープンを翌日に控え,報道関係者向けに開催された内覧会のもようとともに,Sony Broadband Communityの内容を紹介しよう。 銀座と100Mbpsで接続「次世代のブロードバンドが体験できる場所」(ソニー企業の澤田敏春社長)をコンセプトにオープンするSony Broadband Communityは,東京・銀座のソニービルと100Mbspの光IP網で専用線接続され,高画質な映像と音声を利用した双方向コミュニケーションを体験することができる。 内覧会では,ソニービルのAIBOをソニータワーから遠隔操作するというデモンストレーションが,MPEG-2形式のリアルタイム映像付きで行われたが,もちろん,遅延などほとんどない(内覧会に登場したソニーの出井伸之会長も「難しいことはできないんだよね」と言いながら,照れくさそうにAIBOを操っていた)。
ネットワークの仕様を説明すると,ソニータワーは,堂島のデータセンターを経由して大手町のデータセンターに接続(全て光IP網)。一方のソニービルは,大手町のデータセンターに直接繋がっている。光IP網は,NTTコミュニケーションズの専用線サービスを使用しているのだが,通信速度は最大で1Gbspまで引き上げることが可能だという。そのため,バックボーンの1Gbps化に備え,ソニータワーの館内ネットワークは一部をギガビットイーサネットで構築している(フロア間をつなぐスイッチングハブ同士は1Gbpsで接続。各フロアは100Mbpsのネットワーク網だ)。 また,大手町データセンターからは,ソニーの企業向けxDSLサービス「bit-drive」のデータセンターに10Mbpsの専用線で接続。そこからインターネットに出て行くことになる。なお,銀座のソニービルにも同様のインフラが組まれているが,ソニータワーほどのショールームを作るスペースがないため,しばらくはバイオが数台置かれるだけだという。 「Sony Broadband Communityは,次世代のインターネット環境を構築したショールームだが,決して未来のものではない。現在の技術進歩とブロードバンドインターネットへの期待度を考えれば,明日,明後日に訪れてもおかしくないものだ」(ソニーの出井会長)。 ソニーのブロードバンドコンテンツが集結また出井会長は,「ここには,ソニーの全方位型ブロードバンドコンテンツがある」とアピールする。“次世代ブロードバンド”を掲げるショールームだけに,“ソニービルと100Mbpsで接続”というフレーズがランドマーク的に使われるのは当然だが,Sony Broadband Communityでは,フロア内に設置されたバイオを使って実際にソニーのブロードバンドコンテンツを体験してもらうことも重要な目的である。具体的には,ソニーグループ各社のプロモーションビデオや現在提供されているブロードバンドコンテンツをオンデマンドで視聴することが可能だ。
ただ,次世代ブロードバンドを体験というコンセプトの割には,コンテンツ自体に特に目新しいものがなくて物足りない気もする。しかしながら,Sony Broadband Communityはショールームという位置付け。当然,「ブロードバンドに興味はあるが,なかなか触れる機会がなかったり,何をどうしたら良いか分からないという人」(ソニーマーケティング ショールームプロデューサーの竹内昭範氏)が主なターゲットとなるので,「実験的なものよりも,いかに分かりやすく伝えるかのほうが重要」(同氏) 企画レベルでは,銀座と心斎橋の間でのビデオチャットなども候補に上がったが,「ユーザーのモラルに依存する部分が大きく,管理が難しいので見送ることにした」(竹内氏)という。
また,Sony Broadband Communityで面白いのは,2階のスターバックスで買った飲み物などを持ち込めるところ。いつも満席のスターバックスだけに,ショールームへ客が流れてくるのは必至だろう。またスターバックスにはバイオが8台設置され,こちらもショールームと同様にブロードバンドコンテンツを試してみることが可能だ。ただ,スターバックスではブロードバンドコーナーの客は滞留時間が非常に長く,ソニーではショールームでもコーヒーを片手に持ったユーザーたちに占領されることを懸念しているそうだ。 なお,Sony Broadband Communityの営業時間は午前11時から午後8時まで。入場は無料となっている。 [中村琢磨,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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