CEATEC：ブロードバンドなデジタル家電たち

【国内記事】

2001年10月2日更新

IEEE 1394のAVネットワーク

　パイオニアは，IEEE 1394のホームAVネットワークをデモンストレーションしている。これは，IEEE 1394ポートを搭載したDVDプレーヤー，アンプ，BSデジタルチューナーなどを「ホームネットワークコントローラ」を通じて集中管理するというもの。

ホームネットワークコントローラ

IEEE 1394ポートを持つHDDレコーダー（上），DVDプレーヤー（左下），アンプ（右下）

　IEEE 1394対応のAV機器は，「Base unit」と呼ばれるターミナルボックスに接続されており，コントローラは，IEEE 802.11b無線LANを使ってターミナルボックスと通信する。ユーザーは，タッチパネル付きの液晶ディスプレイで，DVDビデオの再生・停止，音量の調整といった操作を行える。

コントローラ画面。BSデジタルの電子番組表をダウンロードすることもできる

　コントローラ本体は，StrongARMにLinuxという組み合わせの一種のWebパッドで，ユーザーインタフェースもBase unitのWebサーバを参照している。あわせて展示されていたケーブルモデム内蔵のホームゲートウェイなどと組み合わせることでWebブラウズも可能だ。ただし，Webブラウザの画面をTVに出力する機能はない。AV機器をインターネットにつなげるものではないが，手元でAVとWebを一括操作できる点は便利だろう。コントローラ，IEEE 1394ポート搭載のAV機器ともに製品化の時期は未定。

パイオニアのゲートウェイ（参考出展）。機能はケーブルモデム内蔵のルータ

　パイオニアが展示したAVネットワークでは，IEEE 1394を使っていてもHAVi規格ではないという。著作権保護機能としてD-VHSレコーダーなどに用いられるDTCPを使った独自仕様だ。一方で，イーサネットをAVネットワークに利用しようという動きもあるが，パイオニアでは「イーサネットでは，著作権管理がクリアになっていない。音楽や動画を伝送する際にはリアルタイム性が必要になるが，この部分も欠けている」と指摘している。

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