コンビニ&ブロードバンドで“即効性”広告〜シティチャネル生活に欠かせない存在となったコンビニとブロードバンド回線を広告活動に利用する。NTTデータ,セイコーエプソン,産業経済新聞社,フジテレビジョン,デンソーの5社が新会社「シティチャネル」を設立した。
コンビニエンスストアの窓をスクリーンにして,地域や客層に合った広告を映し出す。コンビニとブロードバンド回線を広告活動に利用する試みが事業化された。NTTデータ,セイコーエプソン,産業経済新聞社,フジテレビジョン,デンソーの5社は12月4日,ADSLや光回線を用いる街頭メディア事業を手がける新会社「シティチャネル」を設立した。12月20日より営業を開始する。
NTTデータとセイコーエプソンの2社は,2001年3月からコンビニの店頭でフィールド実験を進めてきた。その結果,「販売促進に加え,設置店に対するイメージアップや店の活性化といった効果がある」(シティチャネルの福永博信社長)と判断。実験時から協力関係にあったフジサンケイグループとデンソーを加え,事業会社を設立した。資本金は3億円。出資比率は以下の通りだ。
福永氏によると,実験では1店舗あたり1500人以上の来店者と1万人以上の通行人が窓に映し出される広告を視聴したという。「POSデータを分析したところ,広告を発信した商品の70%について,5%程度,あるいはそれ以上の増販効果があった。販売に直結する“即効広告”として期待できるだろう」(同氏)。
ビジネスモデルとネットワーク新会社の役割は,店舗ごとのマーケティングおよびコンテンツ制作・配信。広告収入を得る一方,コンテンツ提供者や端末設置場所の提供者に対しては情報料や協力料を支払うことで,双方にメリットのある体制を整える。また,新会社はエプソンとデンソーが供給する機器の販売と保守も担当する。
コンテンツは,地域IP網上に置いた配信サーバに集め,ADSLをメインとした足回りを使って各店舗に配信する。「FTTHのサービスエリアにある店舗は光を導入するが,現在のところは1.5MbpsのADSLが主。8MbpsのADSLサービスが始まれば移行する方針だ」(同社福本治代表取締役)。 使用する映像コンテンツは,約4MbpsのMPEG-1形式だ。このため,1.5Mbpsの回線では一度蓄積して再生する以外に方法はない。8Mbps ADSLやFTTHへの移行を進めることで,ストリーミングによるライブ中継も可能になる。「ニュースや天気予報を流しながら,間に広告を挟み込めば,注目度をアップできる」(同氏)。また,今後はMPEG-2やMPEG-4による高画質化も視野に入れ,開発を進めているという。 実験では,東京近郊の9店舗に配信システムを導入したが,12月20日の営業開始に伴い,首都圏にあるファミリーマート・デイリーヤマザキを対象として20店舗まで拡大する予定。「3年後には首都圏700店舗,5年後には京阪地区を含めて1000店舗へ設置し,40億円の売上を目指す」(福本氏)としている。
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