松下,NOTASIP方式のインターネット電話を実証実験松下電器産業は,「NOTASIP」を採用したインターネット電話サービスの実証実験を開始する。音声通話に機能を絞ったシンプルなNOTASIP方式を採用し,大阪府内の広い地域で検証を行う。
松下電器産業は12月14日,インターネット電話の実証実験を2002年1月から開始すると発表した。関西ケーブルネット傘下のCATV事業者6局の一般ユーザーからモニターを募集し,大阪府の広い地域で検証を行う。 モニターは,一般の電話機とアダプターをケーブルモデムに接続するだけでインターネット電話を利用できる。各社のCATV網は,ギガビットクラスの光幹線で接続。松下のISP「hi-ho」の東京と大阪の拠点でも,IPv6を採用した実験などを行う。インターネット電話サービスを実現するシステムの評価,およびビジネスモデルの検討が実験の主目的だ。
シンプルなNOTASIP松下によると,今回の実験では,音声通話に機能を絞ったシンプルなプロトコル「NOTASIP」(Nothing Other Than A Simple Internet Phone)を採用するという。NOTASIPは,東京工業大学の太田昌孝氏や京都大学の藤川賢治氏,ネットワーク機器ベンダーのワールドアクセルなどが共同で標準化を進めている“日本発”のインターネット電話方式。総務省の外郭団体であるTAO(放送通信機構)が補助金を出して研究活動を支援している。 インターネット電話向けのプロトコルとしては,H.323やSIP(Session Initiation Protocol)が知られているが,これらは映像を伴うアプリケーション(TV電話)やデータ共有機能への拡張など,多機能化を前提としているため,NOTASIPに比べると遙かに複雑だ。 これに対してNOTASIPは,端末同士が直接通信するPeer to Peer方式。H.323のようなゲートキーパーを必要とせず,既存電話網(PSTN)との接続も容易だという。そのシンプルさ故に「インターネット上で“世界規模”の電話サービスを提供できる唯一の技術」ともいわれる。 なお,岡山県では,ワールドアクセルなどが主導し,岡山情報ハイウェイに接続されたCATVインターネットを対象として,NOTASIPを採用したインターネット電話サービスの試験運用を既に開始している。
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