築地で「WAKWAKコール・ゴーゴー」してきましたNTT-MEは築地のビル内に,同社のIP電話サービスを試せるコーナーを設けている。さっそく行って,試してみた。
エヌ・ティ・ティ・エムイー(NTT-ME)は2月4日から2月15日まで,アーバンネット築地ビル1階で同社のIP電話サービス「WAKWAKコール・ゴーゴー」の無料体験会を行っている(1月31日の記事参照)。さっそく行って試してみた。
電話の隣にあるのがVoIPアダプタ。ほかにルータなども接続する必要がある WAKWAKコール・ゴーゴーは足回りにフレッツIP網を利用し,NTT-MEのネットワーク「XePhion」などをバックボーンに利用するVoIPサービス。料金設定は国内が90秒10円からとなっており,サービス加入者間の通話は無料になる(NTT-MEのページ参照)。 電話のかけ方は,かける相手に応じて,3種類ある。VoIPで加入者電話相手に電話する「0発信」(頭に0をつけてダイヤル),普通のPSTN(加入者回線網)を利用する「9発信」,それにサービス加入者同士で無料通話を行う「内線」だ(内線は頭に「8000」がつく,NTT-MEが割り当てた番号にかける)。 PSTN経由で通話するコースを用意したのは,現状のVoIPでは携帯電話や「110」番,「119」番など特殊番号にかけられないため。携帯電話とVoIPサービスを接続すると「通話料が高くなってしまい,ユーザーにメリットがない」(NTT-ME)ほか,特殊番号は電話を切っても回線が切れない,特殊な接続方式を採用しているという事情がある。
音質は「普通の電話機より劣る」それでは音質をチェックしてみよう。まず,VoIPから加入者電話にかけてみたところ,ディレイ(遅延)やエコーはないが,音質面がやや荒い印象。通話相手からも「携帯電話みたいな感じがする」との感想が聞かれた。 その後,VoIPからWAKWAKコール・ゴーゴー加入者に対し,“内線”で通話してみた。こちらは途中にオープンなインターネットを経由しないため,先ほどより音質が向上。ただし,それほどクリアというわけではなく,「MOS(利用者の主観による5段階評価の測定法)値でも,通常の加入者電話より劣るとの結果が出ている」(NTT-ME)という。 音質の荒さは,VoIPパケットに圧縮をかけたのが原因だ。一般に,VoIPサービスを行う事業者にはパケットに圧縮をかけるところと非圧縮のところがある。VoIPパケットを非圧縮で伝送すると,通常80Kbps〜100Kbpsになるから,これはADSLなどのブロードバンドユーザー限定になる。しかしNTT−MEでは「フレッツ・ISDNユーザーへの配慮から」パケットを30Kbpsまで圧縮したという。 「ISDNユーザーに対しては別途,優先制御なども行っている」(NTT-ME)。ナローバンドユーザーにも間口を広げるべく,苦労したあとがうかがえた。
今後の展開はNTT-MEでは今後,VoIPアダプタとルータなどを一体化した端末や,VoIPアダプタと卓上電話機を一体化した端末などの発売を検討している。また現状のVoIPアダプタでは一台につき一機を割り当てる必要があるため,「一台で複数の電話機を処理できるVoIPアダプタも開発する」(NTT-ME)という。 VoIP事業はいまのところビジネスユースがメインだが,NTT-MEでは家庭内への浸透を狙い,卓上電話機を家電などで販売することも考えている。NTT-MEの説明員は「サービス導入を検討しているユーザーは,ぜひ実際に使ってみてほしい」と話していた。
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