“新しいビジネスモデル”――ソニーが「ネットワークバイオ」発表ソニーグループがブロードバンド時代にふさわしいPCの形を模索している。新しいバイオのコンセプトは,ネットワークを最大限に活用しようというものだ。
ソニースタイルドットコム・ジャパンは2月26日,「ブロードバンド時代にふさわしいバイオ」をコンセプトとした“ネットワークバイオ”「PCV-JX10GN」を発売すると発表した。これは今年1月に発売された「PCV-JX10G」(バイオJXの製品ページ参照)をベースにしたモデルに,ネットワーク機能を付加したもの。月額の固定料を払うことで,各種Webサービスを利用できるのが特徴だ。 27日午前10時より同社サイトやe-Sony Shopなどで受注開始し,価格は10万4000円(ディスプレイ別売り)。
発表会場にはソニー社長兼COO,安藤国威氏も駆けつけた。「ネットワークバイオは新しいビジネスモデルだ」 これがネットワークバイオ。もちろん外見上は従来のバイオJXと変わらない “ネットワークバイオ”ユーザーはPC購入時に,登録料500円,月額基本料金300円の「Hotnetworkサービス」に1年契約で加入することが必須となる(基本料金は年間一括で初年度2500円,2年目以降3000円)。これはネットワークバイオの根幹をなすもの。このサービスに加入することで,以下のようなサービスが利用できるようになる。 1つ目は,ソフトウェア・ダウンロードサービス。ネットワークバイオではプリインストールソフトを,テレビ録画・再生ソフト「Giga Pocket」や音楽ファイル管理ソフト「SonicStage」など一部に限った。代わりに,ネットワークサーバ側に用意してあるソフト群から,好きなものを選んでダウンロード購入するというかたちをとる。既に国内のソフトウェアメーカー16社と提携しており,これら企業のソフトがサーバに置かれる予定。「今後も,より多くのソフトウェアメーカーと提携してきたい」(ソニースタイルドットコム・ジャパン)。 2つ目は,外出先からインターネット経由でネットワークバイオにアクセスし,遠隔操作できるサービス。これはネットワークバイオ用ソフト「LinkGarage」を利用し,端末IDをサーバ側で管理することで実現した。発売当初,この機能はWebメールサービスに利用され,たとえば自宅に置いたネットワークバイオ内のメールを,iモード対応携帯電話や外部PCから閲覧できる。 3つ目は,ネットワークバイオ用プログラム「ダウンロード&アップデート」による,アップデートサービス。現在のソフトウェアインストール状況を把握して,最新アップデートプログラムを通知してくれるという。
“プラットフォーム”としてのネットワークバイオソニースタイルドットコム・ジャパンの佐藤一雅社長はネットワークバイオについて,「オープンプラットフォーム」と形容する。 「ISPやソフトウェアメーカーと連携することで,より成長する商品だ」(同)。プラットフォームが拡大することで,ユーザーの利便性やサービスの幅が広がるとの見方を示した。 同社統括マネジャーの石井隆雅氏はネットワークバイオによって,ソフトウェアメーカーにとっても可能性が広がると強調する。 「従来のようなパッケージソフトの販売ではなく,ソフトのある機能を,ある時期だけ利用できるようにするといった柔軟な販売が可能になる。たとえば年賀状ソフトなら,年末年始だけ利用する,という形態で販売できるかもしれない」(ソニースタイルドットコム・ジャパン) これらダウンロード販売の課金は,ソニースタイル側が一括して請け負うかたち。いわばソフトを販売する,新たなチャネルを提供するといったスタンスだ。 発表では,イー・アクセスやニフティ,ヤフーといったISP・回線事業者各社と提携することも明らかにされた。まだ具体的なサービス提供の話はなかったが,今後連動したサービスが開始されてくる見込み。 佐藤社長は「PCをISPと密な設定にできることは大きい。米MicrosoftがISPと端末をうまく連動させているように,ISPと統一的なプラットフォームを作りたい」と話した。
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