環境に応じ通信を最適化 NTT,情報家電向け基本ソフトを開発

NTTは2月27日,情報家電とネットワークを融合する基本ソフト「コミュニケーション サービス コンシェルジェ」(CSC)を発表した。ネットの混雑度に応じてムービーのサイズを決めるなど,ネット家電の利用で生じる問題を自動的に解決してくれる。

【国内記事】 2002年2月27日更新

 NTT(持株会社)は2月27日,情報家電とネットワークを融合する基本ソフト「コミュニケーション サービス コンシェルジェ」(CSC)を開発したと発表した。ネットの混雑度に応じてムービーのサイズを決めるなど,ネット家電の利用で生じる問題を自動的に解決してくれるという。

 CSCはNTT未来ねっと研究所が開発した。基本機能を担うコアモジュールと,各機能に対応したプラグインで構成する。一度コアモジュールを機器にインストールしておけば,ムービー閲覧のリクエストに応じてサーバやルータ,情報家電にそれぞれ最適なプラグインを自動的にダウンロード。アクセス回線やサーバ負荷などに合わせ,映像圧縮やパケット優先制御などを行い,与えられた環境下でもっとも快適なムービー視聴が行えるようになるという。

 情報家電の相互接続では,米Sun Microsystemsの「Jini」といったミドルウェアを介したり,機器に搭載するOSの最適化などで対応する試みが進んでいる。これに対し同研究所はネットワークやサーバなどのトータルな品質を考慮しなければ快適な通信は難しいと指摘。情報家電とネットワークを相互に「対話・協調」させることで,ネットワーク環境の変化にも柔軟に対応できる基本ソフトを開発した。

 CSCはJavaを利用しており,機器のOSに依存しない。またコアモジュールのサイズは非常に小さく,多くの情報家電に搭載可能という。NTTはCSCを呼び出すAPIを提供し,各社のアプリケーション開発をサポートする予定。

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