Streaming Now!〜流れをつかめ!
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| 【国内記事】 | 2002年3月22日更新 |
ちょいと恥ずかしいが,告白しよう。最近,人の依頼で韓国の俳優ウォン・ビンの「ネット追っかけ」をしている。この人,もともと素性を明らかにしていないようで,そのことがが逆に「ネット向き」の人らしく,出るワ出るワ……。
で,日本でも人気が出ているので私設サイトがいろいろとあるのだが,調べていると,当然,韓国のサイトに辿り着く。さすがブロードバンド大国らしく,300Kbpsレベルのストリーミング映像なども結構充実している。中には,テレビ番組をキャプチャーしたものなど,「これ,ここでストリーミングで流して大丈夫なの?」と思うものも多々あるのだが,まあ,韓国の中での法的なことがどうなっているかは知らないので,それはそれでいいとしよう。
が,御存じの方も多いかとは思うが,この人が登場した日韓共同制作ドラマがある。これに関するクリップなども出回っているようなのだ。同じものが国内のサイトにないことを考えると,おそらく,ホリプロの知らないところでそういうストリーミング映像が流れているのではないだろうか?
肖像権,著作権などは国によって勝手が変わってくるから,上記の例が必ずしも私の想像通りかどうかはわからない。ある国ではOK,ある国ではダメ,というコンテンツはいくらでもあるのだが,インターネットは世界中からアクセスできる。「国の決まり事」がどこまで効力を持ってくるかわからない。また,国内であったとしても,どこまでチェックできるかわからない。
そしてもう1つ,「ストリーミングは保存できないから著作権管理上好ましい」という話もよく聞かれるが,実はストリーミング映像を保存するためのツールなども出回っている。それに,マシンから映像出力してビデオ録画だってできるワケである。
……ということがあるので,ストリーミングという技術は,まだまだテレビ局やレコード会社,音楽事務所では警戒されているという部分がある。
だけど,それでストリーミングだけがマークされるというのは,本当はヘンな話なのだ。インターネットだから広まる速度は確かに速いのだが,似たようなことはアナログの世界でも行われている。
米国にも日本の裏ビデオレンタル屋さんはあるらしいし,そこでは,出回るハズのない格闘技ビデオも入手できるらしい。日本で撮った映像をダビングして世界で販売している人もいるのだ,たぶん。
どんな世界であっても裏道を考えるヤツはいるのだ。別にストリーミングが悪いワケではないのだ。
じゃあ,「全部あきらめなさい!」って? そうじゃない。著作権やら肖像権というのは,きちんと守られなければならないのだ。いい音楽を作るミュージシャンにはきっちりお金が入るようにしなければならない。
となると,「あらゆる映像やら音楽について国際法のようなものを作るべき」ということになるのか? うーむ。この意見に賛成できる部分もある。でっかい国からちっちゃい国まで,全部決まってしまえばシンプルだ。
だけど,これは結局,ある国々にとっては「押し付け」にしかならないのだ。生活習慣やら何やらが違う人達にとっては,「何で著作権って必要なの?」ということになる。絶対理解できないという人もいるだろうし,そういう「国際法」の存在のために,今まで平和だった国内の音楽家たちの関係までギクシャクするかもしれない。なので,これは不可能である。できるとしても,先進国と言われている国だけの中でのガイドラインを決める程度のことしかできないだろう。
もう1つ気になったのが,ストリーミングコンテンツへのリンクである。つまり,あらゆるサイトから,「この映像はこちら!」となって,他のサイトにあるコンテンツにアクセスできるようになっているということだ。これは大本のストリーミング・サーバに接続するということになるので,大きな問題はないものと私は思っている。
アクセスログはストリーミング・サーバに残るワケだ。が,それをあたかも「私のサイトのコンテンツです」とやられたらどうするか? これはコンテンツを持っている人からすれば,気分が悪いだろう。さらに,そのコンテンツの一部だけを意図的に切り出して悪用することだって考えられる。このことが問題になる可能性だってあるのだ。
これに関しては,技術側としては,DRM(Digital Rights Management=著作権管理)の仕組みを充実させるという対策しかないだろう。とにかく流すほうでガチガチに管理してストリーミングするというワケだ。
で,この著作権管理とか法律とか,そういったことばかり考えようとすれば,全世界のインターネットユーザーにIDを振って,それを皆が把握できるようにして,「どこにいる何歳の人だけにしかこのコンテンツをが見られない」とか,「コイツにしか見られないものといったことまでヤレ,ということになってしまうのではないか? 「全世界のネットユーザー総背番号制」。勘弁してくれ!どこの誰が何してるか全部わかってしまうような管理だけは,頼むからやめてほしい。
矛盾したことを言うようだが,インターネットの「匿名性」みたいなものがなくなってしまえば,インターネットはダメなのだ(もっとも,この匿名性が悪いことに使われることも多いのだが……)。
それに,DRMが導入されるという時点で,ユーザー側のステップは必ず1つ増えることになる。ただでさえストリーミング映像を見るのに手間取っているユーザーにとって,そこで何かを入力させられるというのはたまったものではないだろう。
さて,困った。どうしたらいいものか。結局は人間の良心……といったイイ子ちゃんの意見もいいたくない。法律でガチガチに固めたくもない。DRMも面倒なものは避けたい……。
だけど,繰り返すが,これはネットに限った話ではないのだ。例えば先のウォン・ビンが来日したとして,それを私がDVで録画する。それをダビングして日本で販売する。韓国の人達がいないところで商売が成立する……。結局,どんなケースでも起きうる問題なのだ。ただ,インターネットでそのサイクルが高速化しているだけなのだ。もちろん,悪いことだけでなく,良いことを行う場合も加速される。
結論。ストリーミングが悪いワケじゃない。人間の心が悪いんだい!
[姉歯康,ITmedia]
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