コンテンツを広めるコツは「メールと連動」?

インターネットユーザーの必須アプリケーション「メール」を利用すれば,コンテンツの可能性は広がる。ここに着目したのが,創立間もないインターネット放送局,ディーテレビだ。

【国内記事】 2002年3月28日更新

 インターネット放送局ディーテレビは,4月からメール・コンテンツ連動型の新サービス「NAVI-MAIL+」を始める。これは,複数のコンテンツタイトルがリストアップされたメールを,登録ユーザー宛にHTML形式で送付するもの。

 メールを受信するとメール本文内で,リストの中から好みのコンテンツを選ぶ画面が表示される(メーラーのHTML表示をオンにしている場合)。コンテンツ選択後,再生ボタンを押すとWindows Media Playerが起動し,動画が連続再生される。


たとえばショッピング・コンテンツのリストでは,複数商品の中から動画で見たいものにチェックを入れる。このあと「Play」ボタンを押せばストリーム開始だ

 Windwos Media Player固有の機能,「Synchronized Multimedia」を利用しているため,コンテンツによっては再生中に動画と連動するかたちで,随時HTMLファイルをプッシュできる。

 コンテンツはディーテレビの用意したものを利用するほか,他社サイトの動画を借用するケースもある。この場合,サーバから送信するWindows Media Playerのメタファイルに絶対パスのURLをリンクするだけなので,特にコンテンツサーバなどを用意する必要はない。

ビジネスモデルは,特許申請も

 NAVI-MAIL+で使われている技術は,基本的にすべて従来からあるもの。ただし,HTMLメールでコンテンツリストを送付し,それをユーザーに選択させた上で,その場でストリーミングデータを連続再生させる,という一連の手順は,新しいアイデアだという。

 「現在,ビジネスモデルについて特許を申請している。こんな簡単なことが,案外特許申請されていないようだ」(ディーテレビ)。

 今後のビジネスとしては,リストアップされたコンテンツの合間に動画広告を挿入したり,あるいはそもそものコンテンツをプロモーション動画にしたりといった手法が予定されている。コンテンツによっては,有料配信も考えているようだ。ユーザー単位でどのコンテンツを視聴したか確認できるため,マーケティングツールとしても優れているという。

友だち同士でメールを送りあえば……

 ディーテレビの松原充久社長は,「NAVI-MAIL+はインターネットらしく,双方向性を生かしたコンテンツ配信方式だ」と話す。

 「ユーザーは,見たい映像のみからなるコンテンツを視聴できる,いわば,番組の編成権を渡されたようなもの」(同)。まだ詳しい仕様は決定していないが,将来的には自分の選択・編成した映像集を,友人に送信できるようにする予定だ。

 松原社長によれば,Webサーフィンでたまたまディーテレビを閲覧したユーザーが,再訪する確率は4%。しかし,直接サイトアドレスを入力して閲覧してくれたユーザーは,62%の確率で再視聴するという。

 「直接アドレスを入力したユーザーは,友人などからアドレスを聞いたのだろう。このことからも,口コミを上手く利用することが重要だと分かる」(同)。友人同士でメールを送りあってもらい,上手くコンテンツを広めたい考えだ。

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▼ ディーテレビ

[杉浦正武,ITmedia]

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