写真で見る,KDDIの渋谷コロケーションスペースKDDIが渋谷のデータセンター内部を公開した。日頃なかなか目にする機会のないコロケーションスペースだが,その実態は?
KDDIは4月から運用を開始した,渋谷データセンターの内部を報道向けに公開した。同ビルは,事業者向けにコロケーションスペースを有料提供するためのもの。セキュリティ上,詳細を明らかにされない性質の施設だが,中は一体どうなっているのだろうか?
ビルの外観。JR渋谷駅から徒歩15分の場所にある 同データセンターが提供するコロケーションのメニューは「オープン・コロケーション」「ケージ・コロケーション」「ラック・コロケーション」の3種類。国内にあるほかのデータセンターと光ファイバーで結ばれており,10M,100M,1Gbpsの高速イーサネット通信を提供する。それぞれのメニューには,24時間体制で人員が常駐して行う入退室管理,電源・空調監視などがパッケージされている。
オープン・コロケーションオープン・コロケーションとは,フロアのスペースのみを貸し出し,ラックなどは別途事業者に用意してもらうメニュー。大規模事業者向けのサービスで,料金は1ラックスペース当たり月額17万円となる。ちなみに記者たちが案内されたスペースは「19インチのラックなら200程度を立架可能」(KDDI)とのことだった。
ケージ・コロケーションケージ・コロケーションとはセキュリティを強化するケージ(スペース周囲の網)内にある,電源・空調付きレディメード型ラックを貸し出すメニュー。中規模事業者向けのサービスで,料金は6ラックで,月額140万円からとなる。
ラック・コロケーションラック・コロケーションとは,施錠扉がついたラック内のスペースを貸し出すもの。ラックにはあらかじめ,ファンやコンセントがついており,KDDIインターネット回線に接続されている。料金は4分の1ラックの利用で月額7万円から。「サーバを1台もってきて,ラック内に置くだけでいい」(KDDI)。
“データセンター専用ビル”の強み同施設は当初から,データセンター専用として構想・建築されたもの。そのため,空調,分電盤などの設備が充実しているのがウリだ。 電力は,東京電力から66kVを受電して各フロアに配しているほか,停電時には4基のガスタービンにより1万6000kVAの自家発電を行い,無瞬断で切り替えが可能。また,制震構造になっており,震度7の揺れに耐える。 床下には60センチのスペースを取ることで,容易なケーブル配線と高い通気性(床下から室内に冷房を吹き上げる)を実現した。「通常のビルでは床下は30センチ程度しかない。データセンター専用ビルだからこそできた,こだわりの設計」(KDDI)という。 KDDIは2002年春時点で,国内27カ所にデータセンターを配している。「コロケーションについては,KDDの頃から10年以上の経験の蓄積がある。各施設は,クライアントの要望をもとに,使い勝手を重視した構造になっている」(KDDI)。クライアントとしてはISPなどのサービスプロバイダを想定するほか,「ラックの棚にサーバを1台置くだけの,小規模なコンテンツプロバイダにも利用してほしい」と話した。
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