BBフォン,接続ミス報道の波紋Yahoo! BBのBBフォンが接続トラブル? 商用サービスの発表直後,経済紙に掲載された記事が波紋を呼んでいる。
商用サービスが発表されたばかりの「BBフォン」だが,いきなりトラブルに見舞われた。試験サービス期間中に接続ミスが多数発生しているという記事が経済紙に掲載され,ビー・ビー・テクノロジー(BBT)側が対応に追われているのだ。 記事は,「格安のはずが,接続ミスが多数発生したために既存料金になってしまう」という主旨で,その差額となる1500万円をBBT側が補償するとしている。しかし,BBTによると,この記事には不正確な部分があるという。 「接続ミスがあったことは事実だが,課金に関する苦情は5万3000人のモニターのうち,0.1%未満であり,該当モニターが他の電話会社から請求された金額は数万円以下だ」(BBT)。また,BBT側が差額を補償するという点にもついても「条件を含めて検討中」としている。
接続ミス? 注意不足?気になるのは,「接続ミス」の内容だが,報道では接続ミスの内容を2つ挙げている。1つは機器側のバグだ。「機器側が接続を間違えるケースも確かにあったが,ファームウェアバージョンアップによって既に解決している。あくまでもモニター期間中の障害だ」(BBT)。ユーザーはある程度のリスクを承知したうえでモニター契約を行っており,トラブルはその範疇を超えたものではない,というのがBBT側の見解だ。フォロー策は検討中としている。 もう1つは,ADSLモデムとVoIP TAの接続が複雑で,ユーザーが接続方法を間違えてしまうというもの。記事は,LEDの表示が多くて紛らわしいうえ,説明書が不十分であり,これがトラブルの主要因と指摘している。
セッティングの手順を見てみよう。まず,ADSLモデムの「ENET」と書かれた差し込み口(イーサネットポート)とVoIP TAの「WAN」ポートを付属のイーサネットケーブルで接続。VoIP TAの「LINE」とスプリッタの「PHONE」をモジュラーケーブルで繋ぐ。さらにVoIP TAの「電話」と電話機をモジュラーケーブルで接続し,電源アダプタのケーブルをVoIP TAの「PWR」(Power)端子に差し込めばセッティング終了だ。PCやルータは,VoIP TAの「ENET」に繋がる形になる。
確かに,接続は少し複雑で,LED表記は分かりにくい。しかし,同梱される説明書には図版付きの解説があり,順序通りに作業を進めれば,決して難しいものではない。“説明書を読む人間”であれば,問題が起きることはまずないように思える。
逆にいえば,説明書を読まず,PCに関する知識が乏しいユーザーだと,接続を誤る危険性があるということだろう。低価格を最大のウリにして一気に知名度を上げたYahoo! BBは,幅広い層のユーザーを獲得している。今回は,それが災いしたようだ。 これに対してBBT側は,複数の対応策を示した。「商用サービスで提供するコンボモデムは,ADSLモデムとVoIP TAを一体化して配線を少なくした。また,ほかのVoIP TAには,LEDを判別できる分かりやすいシールを配布することを検討中だ」(BBT)。 このほか,BBTでは説明書の内容を改定し,さらにカラー版の「ご利用ガイド」をパッケージに同梱することも計画しているという。 今回の報道は,商用サービスの発表直後という,BBTにとって非常にアンラッキーなタイミングで掲載された。数字の正誤や試験サービス中のトラブルという点を考慮すれば,BBT側に同情する余地もあるだろう。 ただ,これによってサービスが良い方向に進むのであれば,ユーザーにとって悪いことではない。BBフォンの場合,商用サービス移行に伴い,PCを持たないユーザーでも利用できるBBフォン単独のメニューを設定している。固定電話と変わらない使い勝手を志向したBBフォンには,やはり家電並みに分かりやすい説明書が必要ということなのだろう。
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