ブロードバンドユーザー比率,年間で5倍に――野村総研

野村総研は,毎年実施している情報通信に関する定点観測調査の結果を発表した。ブロードバンド環境にあるユーザーの割合が急伸しているのが目立つ。

【国内記事】 2002年5月7日更新

 野村総合研究所は5月7日,生活の中での情報通信利用に関する実態調査結果を発表した。これは同社が1997年3月から半年毎に定点観測しているもので,今回の調査はその11回目。

 調査は今年3月に,全国から無作為抽出した15〜59歳の男女2000人を対象として実施されたもの(有効回答者数1414人)。訪問留置方式により,被験者にアンケートに答えてもらうという形式をとった。

ブロードバンドユーザー比率は年間で5倍に

 自宅のPCからインターネットを利用するユーザーは全体の38.6%を占め,昨年同時期の調査と比べると10.8ポイント増。このうち,ブロードバンド環境にあるユーザーの割合は27.5%(ADSL12.2%,CATV14.4%)で,昨年から19.6%増と急伸している。結果,回答者全体のうちブロードバンドユーザーが占める割合は2.2%から10.8%と推移し,1年間で5倍に増えた。


 インターネット利用者の月間利用時間は,13.8時間となった。特に,ブロードバンド利用者が月間22.7時間と,長く利用していることが分かる。

 ブロードバンド利用者および今後の導入希望者が,「利用したい」と答えるサービスは,上位からADSL30.5%,FTTH22.6%,CATV17.5%。また,同じ回答者が希望するブロードバンドの平均月額料は,約3400円となった。


「IP電話を知っている」全体の13.7%

 自宅PCからネットを利用するユーザーのうち,16.1%が「商品・サービスを購入するの際,ネットコミュニティやメーリングリストから情報を得たり,相談した」と答えている。

 また,インターネットを利用した対話型・参加型ゲームを「利用したい/興味がある」と答えたユーザーは,全体の24.8%。ブロードバンド利用者,もしくは利用意向者に限定すると,54.4%に達した。

 「IP電話サービスを知っている」と答えたのは全体の13.7%。ブロードバンド利用者では35.5%と,3分の1程度に留まっている。

 オンラインショッピングを経験したことがあると答えたユーザーの割合は,年間で7.1ポイント増加して16.5%に。1人あたり過去1年間の平均購入金額は約4.8万円で,15〜59歳の日本の人口を7800万人として推計される年間の市場は,約6200億円という。

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[杉浦正武,ITmedia]

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