ニュース 2002年5月15日 09:35 PM 更新

DDNSを利用してポルノビデオ販売――会社員を逮捕

動的割り当てのIPアドレスしか持たなくともサーバを公開できるDDNS。その匿名性の高さから、犯罪に利用されてしまったようだ

 京都府警ハイテク犯罪対策室などは5月14日、わいせつ物販売の容疑で川崎市中原区上平間、会社員古賀秀二容疑者(31)を逮捕した。DDNS(Dynamic Domain Name System)サービスを利用して開設したサイト上で、わいせつなビデオを販売した疑い。

 調べによると、古賀容疑者はサイト上で今年1月から4月にかけて、会社員など5人に対してビデオ11巻を約4万6000円で販売していた模様。この際、米国の事業者が提供するDDNSを利用して、サーバを公開していたという。

 DDNSは、動的に割り当てられるグローバルIPアドレスに対して固定のドメインを割り当てるサービス。接続のたびにIPアドレスが変動するユーザーでもサーバの公開が可能になるため、匿名性を保ちつつ、自分のサイトを開設することができる。今回の事件は、DDNSのメリットを悪用したケースだ。

 京都府警ハイテク犯罪対策室は「ネット上の事件は日々、悪質化・巧妙化している。もっとも我々も、今回検挙に成功したことが示すとおり、負けないように知識・捜査ノウハウを蓄積していく」とコメント。なお、具体的な捜査方法については、事業者の協力を得たかどうかも含めて、明らかにしていない。

 同対策室は、昨年11月28日にも、コンピュータソフトウェア著作権協会などと協力して、ファイル交換ソフト「WinMX」でビジネスソフトを交換していた学生2人を逮捕している。

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[杉浦正武, ITmedia]

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