ニュース 2002年7月18日 02:16 AM 更新

大化けするかJCCのiBOXサーバ、Windows対応で新展開?

日本電算機が大手電機メーカーに先駆け、ホームサーバを発表した。iBOX端末の実績もあり、マニアの心をつかめば大化けもあり得る。また、Windowsへの対応しだいで面白い展開にも。

 日本電算機(JCC)は7月18日、本格的なホームサーバの先駆けとなる「iBOXブロードメディアサーバ」を22日からインターネットにおいて予約販売を開始することを明らかにした。


家電を意識したデザインのiBOXブロードメディアサーバ

 JCCは、かつてはXウインドウ端末やRISCワークステーションのメーカーとして知られ、1990年代半ばからは、セットトップボックス型の家庭用インターネット端末機「iBOX」を開発している。iBOXは、FTTHを整備する地方公共団体や、インターネット対応マンションなどへの一括導入を中心に、これまで30万台を出荷しているという。

「ブロードバンド」と「ブロードキャスト」の融合をコンセプトに発表されたiBOXブロードメディアサーバは、iBOXにハードディスクやDVD-ROMやCD-RWのドライブ、TVチューナーなどを統合し、ホームサーバとして仕立てたもの。インテル互換プロセッサとLinuxを採用しているなど、iBOXの技術を盛り込んでいるところも多い。

 1つのリモコンでWebブラウジングから電子メール、CD/DVD再生、CD-RW/DVD-RWやハードディスクを利用したTV放送の録画・再生(MPEG-2)など、さまざま機能を楽しめるほか、IEEE802.11bの無線LAN機能を搭載し、さらにはホームページを開設・運用できるサーバ機能も備えている。

 USBインタフェースを備えるほか、IEEE1394もオプションで用意するため、プリンタ、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタル衛星チューナーなど多彩な周辺機器やメディアと接続できる。

 都内のオフィスで行われた発表会で、同社の石井孝利社長は、「時代を画する製品」と胸を張る。

 ホームサーバ市場は、大手電機メーカーの参入によって、将来は競争の激化が予想されているが、「iBOXのように孤独な戦いでない方がいい」とむしろ歓迎する。

「大手は、家電とPCで部門が違うため、機能を統合した製品をうまくつくれないのではないか。われわれは小回りの利くメーカーとして戦いたい」と石井氏。

 9月からは現在iBOX端末を扱っている大手量販店でも店頭販売するという。

 JCCでは、プラズマディスプレイ所有者のような比較的購買力のあるオーディオビデオ愛好家を主要なターゲットに年間10万台を販売したいとしているが、画質を求めるユーザー層の声にどこまで応えられるかといったハードルもある。「家電」としての完成度を高められるかが課題となるだろう。

 また、起動時にWindows環境に切り替える機能もオプションで用意され、正式名称が発表されたばかりの「Windows XP Media Center Edition」(コードネーム:Freestyle)への対応しだいでは、面白い製品になる。

 基本的にはBTOとなるが、ローエンドの「is-1」が9万9800円、DVD-ROM/CD-RWと無線LAN機能を搭載した「is-2」は14万8000円。近く記録型DVDを搭載したモデル「is-3」も発表予定で、こちらは19万8000円となる。

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▼ 日本電算機

[浅井英二, ITmedia]

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