ニュース 2002年10月25日 01:58 AM 更新

「ホットスポットはビジネスになるのか?」――スピードネット

FWAのノウハウを活かし、ホットスポットの試験サービスに乗り出したスピードネット。しかしその事業性には「かなり冷静な視点」を持っている

 通信事業者がこぞってホットスポットサービスを展開する中、同じくホットスポットの試験サービスを実施するスピードネット(記事参照)。しかし、その事業性については、いまなお見極めようとしている最中のようだ。

 「e-Drive 2002」2日目は、スピードネットのスピードネットの馬場博幸副社長が登場。同社が進めるホットスポットの方向性を語った。


スピードネットの馬場副社長

「本業はFWA」

 馬場氏は、同社としての本業は、やはりFWAだと話す。5GHz帯開放に伴い、同社は既にIEEE 802.11aベースの無線アクセスシステムを開発、実証実験を進めている(記事参照)。これが実現すれば、その通信速度は「20Mbps超」(スピードネット)となるため、ブロードバンドアクセスサービスとしてユーザーへの訴求力は増す。

 「現在、2万4000人弱の加入者がいるが、過半数が集合住宅居住者。ここからも分かるように、光収容のマンションに住むためADSLサービスを受けられず、かといって管理組合の同意を得てFTTHを導入するのも困難、というユーザーに、FWAは重要なソリューションとなる」(馬場氏)。

 一方で同社は、NWA(Normadic Wireless Access)、いわゆるホットスポットサービスにも取り組む。現在、「TEPCO de am/pm」渋谷店と中山店で、無料の試験サービスを展開中。しかし、その事業性には、「かなり冷静な視点をもっている」(同)と慎重だ。

ビジネスモデルに改良の余地アリ

 馬場氏が指摘するのは、ホットスポットのビジネスモデルとして、多くの事業者が採用する「事前契約式」に難があるのではないかということ。

 「ホットスポットがあっても、前もって契約が必要では、それじゃちょっと、いくらなんでも……と感じる。駐車場、あるいは公衆電話を利用したい時に、前もって契約が必要でしたといわれるようなもの」(同)。“ふらっと来て、ふらっと使う”という利用形態が実現されないと、ユーザビリティに課題が残るとした。

 これに伴い、料金プランも考慮する必要がある。たとえば米国の公衆無線LANサービス・プロバイダーは、多様な料金体系を用意しているという。

 「T-mobileやWayport、Boingo Wirelessといった事業者のサービスを調べると、月極めの定額制から、20ドルで120分間利用できるプリペイド方式、ホテルで1回接続するごとに9.95ドルなど、多様な課金スタイルがある」。

 こうした点は、米国のほうが先進的だ。しかし、米国でのホットスポットサービスを調べるうち、失望する要因も見つかったようす。

「1年間で、広い全米合わせて1億円程度の事業規模しかないようだ。(事業として)当たってるのかな? と疑問に思わざるをえない」。

「初期投資は安い」

 とはいえ、ホットスポットの事業性という点で考えると、「初期投資が安くてすむ」というメリットがある。馬場氏によれば、システム面での投資は、新たに認証サーバをセンター側の施設に配置する程度。あとは無線機(基地局)を置くだけだが、その無線機も、「FWAの場合より送信電力が小さい、低い性能のものですむ」という。

 スピードネットは、サービス普及のため、ほかの事業者とのローミングも視野に入れて検討中。一方、無線LANによる通信につきものの、セキュリティ対策を講じる必要性も指摘した上で、実際に同社がどう商用サービスを展開すべきか、見極めている段階だとした。

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[杉浦正武, ITmedia]

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