ちょっと窮屈? ホームネットワークでの音楽再生富士通はホームサーバ「ファミリーネットワークステーション」とオンキヨーのAVネットワークレシーバー「NC-500」を組み合わせたデモを行った。そこには、著作権に対する配慮が見られる
ホームネットワークでの音楽再生は、少しばかり窮屈なものになるのかもしれない。 富士通は14日、報道関係者向けにホームサーバ「ファミリーネットワークステーション」とオンキヨーのAVネットワークレシーバー「NC-500」を組み合わせた音楽再生のデモを行った。著作権保護の機能を多く組み込んだぶん、ユーザーの操作に一定の制限が設けられている。
オンキヨーのNC-500 富士通のファミリーネットワークステーション ファミリーネットワークステーションは、ルータ機能や無線LANアクセスポイント機能を搭載したホームサーバ(記事参照)。「FMFNS-201」と「FMFNS-101」の2機種が用意されており、それぞれ80Gバイト/40GバイトのHDDを搭載している。オンキヨーが開発したプロトコル「NTSP」(NetTune)に対応しており(記事参照)、保存した音楽データをNC-500でストリーミング再生できる。 音声ファイルをサーバにアップロードするには、専用ソフト「Music Studio」をインストールした、クライアントPCを利用する。ファイルフォーマットはMP3、WMA、WAVEに対応しており、いずれかの形式に変換した上でアップする。
Music Studioのインタフェース
今回、両社とも気をつかったのは著作権保護の問題。オンキヨーのCE事業部営業企画部、大林忠信部長は「(著作権保護は)やりすぎたなというぐらいやらせてもらった」と話す。 まず、クライアントPCからホームサーバにアップする際、音楽データはアップロード後、元のPCから消去される。サーバからクライアントPCへファイルをダウンロードする際も、PCに保存後、サーバからは消去される仕様になっている。これにより、複数のユーザーがサーバから次々とファイルを落として、共有するといった利用は不可能になっている。 また、サーバ上のファイルは「セキュアな領域に格納され、ネットワーク上からファイルが見えない」(大林氏)仕様に。 NC-500で再生する際も、著作権保護の仕組みはある。そもそも、NC-500にはストレージを備えていないほか、WMT(Windows Media Technologies)のDRM(Digital Rights Management)処理が行われたファイルは再生不可能になっている。音楽ダウンロードサイトには、しばしば同技術により著作権保護処理を施されたファイルが存在するが、こうした音楽データは再生できないわけだ。 また、NC-500は光デジタル出力を備えていない。これもやはり、ユーザーのデジタルコピー懸念してのこと。音楽ファンにとっては、ある意味で残念な仕様といえるだろう。 アクセス回線の高速化に伴いホームネットワーク環境が整い、ホームサーバも販売が少しずつではあるが始まった。そんな中、各社ともサービスの滑り出しにあたり、著作権保護には慎重すぎるほどの配慮をしているようだ。 関連記事 オンキヨーが「NetTune」を開発した理由 富士通、HDD・ルータ・無線LAN・チューナ内蔵ホームサーバを発表 関連リンク 富士通 オンキヨー [杉浦正武, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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