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2003/05/12 23:50:00 更新 |
OCNが育てるコンテンツの“芽”とは 〜BBbeat
ドリームネットが蒔いた種が、OCNが水をやることで芽吹こうとしている。ドリームネットとOCNは4月から、「STUDIO!ドリームネット」の発展形となる「BBbeat」をオープンしている
ドリームネットが蒔いた種が、OCNが水をやることで芽吹こうとしている。
ドリームネットとNTTコミュニケーションズ(OCN)、日本テレビ音楽は4月3日から、共同でブロードバンドコンテンツ「BBbeat」を展開している(記事参照)。タレントのインタビューや、話題のヒットアイテム紹介、注目のアーティスト紹介などがアーカイブされており、好きな時間に視聴可能。コンテンツは毎週木曜に更新される。
このコンテンツは、以前取り上げたコンテンツ「STUDIO!ドリームネット」(記事参照)の発展形となるもの。いわば、ドリームネットが始めた取り組みに、OCNがコラボレートするかたちで継続しているわけだ。同コンテンツの撮影現場で、制作スタッフにこれまでの経緯などを聞いた。
採算度外視でも“継続”
そもそもSTUDIO!ドリームネットは、ドリームネットと日本テレビ音楽が共同で運営開始したもの。普通の社員が会議室の一室を利用し、手作りで始めた番組だ。
採算性は半ば度外視しており、無料でコンテンツを視聴可能にした。広告収入はそれほど見込めないため、製作費はほぼ持ち出しという状況だった。それでも「将来、ブロードバンドコンテンツの需要が高まった時に備えて、制作力を蓄える」という目的のため、現場では少ない予算で努力を重ねてきたわけだ。
その後、ドリームネットはNTTデータとNTTドコモから共同出資をうけるかたちから、OCNの100%出資子会社へと変わる。これに伴い、OCN社員がドリームネットに出向するなど、運営体制も多少の変化があった。
しかし、STUDIO!ドリームネットの試みは「BBbeat」として存続することとなった。理由は、OCNが上記のコンセプトに理解を示したため。NTTコミュニケーションズの熊谷俊人氏は、「せっかくあるなら利用しようという考え。今後も無料モデルは崩さない」と話す。
「コンテンツの周辺で、ビジネスが成立するはず。テレビやラジオと肩を並べるメディアビジネスの“芽”としてとらえている」(同)。
柳沼淳子さんがパーソナリティ続投
前回から様変わりした点は、収録現場だろう。今回の取材では、防音壁や大型ディスプレイなども用意された、OCNオフィス内のブロードバンドスタジオで撮影が行われていた。手狭な一室に機材を持ち込んでいた当初から比べると、格段に待遇が向上した印象だ。
番組内容は、前回の内容をほぼ踏襲している。基本となるのは、毎回ゲストを招いてのトークコーナーだ。これまでに、お笑い芸人の「いつもここから」さんや、女優の井上晴美さん、格闘家の角田信朗さんなどが登場しており、今週15日からは女優、タレントの優香さんの回が配信される予定(優香さんのインタビューは別記事参照)。
なお、BBbeatでパーソナリティを務めるのは、ワールドビジネスサテライト(テレビ東京)などで活躍するフリーアナウンサー、柳沼淳子さん。柳沼さんは、前回のコンテンツでも司会を務めていたが、「明るく元気なキャラクターが好評で、続投が決定した」(ドリームネット広報)。新サイトでは、柳沼さんにあてた“ファンメール”の受付コーナーなども用意されている。
熊谷氏はBBbeatの運営目的を、「ISPとして、“楽しいコンテンツを揃えている”というイメージが重要」と説明する。今後は、たとえばOCNやドリームネットの会員だけが優先的に視聴できるサービスの提供なども、検討しているとした。
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BBbeat
[杉浦正武,ITmedia]