リビング+:ニュース |
2003/07/10 20:50:00 更新 |
「Digital Home」へ舵を取るコネクサント
アナログモデムで世界シェアNo.1の米Conexant Systemsは、「Digital Home」へと舵を取り始めた。
世界中がブロードバンドへシフトするなかで、かつての大手モデムチップメーカーも「Digital Home」へと舵を取り始めた。7月10日、米Conexant SystemsのMatt Rhodes社長が来日し、同社の戦略を語った。
米Conexant SystemsのMatt Rhodes社長
Conexantは、1999年に米Rockwellからスピンアウトした通信用半導体ソリューションメーカーだ。その後も5回に渡って自社の事業部門を分社化しており、このなかにはワイヤレス通信アプリケーションを扱うSkyworks Solutionsや半導体ウェハー・ファウンドリーのJazz Semiconductorなどがある。「スピンアウトした企業はいずれも対象となる“顧客”をもとに分離した。大きいことは必ずしも利を伴わない」(Rhodes氏)。
自社は主にV.90/V.91などのアナログモデムチップを手がけ、これまでに累計5億ユニットを出荷してきた。ワールドワイドのシェアはNo.1。その安定した顧客ベースとキャッシュフローをもとに、今後フォーカスしていくのが「Digital Home」分野だという。
具体的には、ADSLモデムやIEEE 802.11a/b/g、HomePNAなどの通信チップ、衛星放送用セットトップボックスのMedia Processingユニット、そしてビデオキャプチャーカードやPVR(パーソナルビデオレコーダー)向けのエンコーダー/デコーダーチップなどの“コンバージェンスビデオ”。この3つのジャンルにフォーカスするが、とくに日本では、ビデオ分野に注力する構え。
「市場チャンスはグローバルだが、日本はとくにコンバージェンスビデオの分野に期待している。われわれの半導体はソニーの『GigaPocket』などに採用された実績があり、またこの分野では日本が世界のリーダーだ」。
関連リンク
米Conexant Systems
[芹澤隆徳,ITmedia]