リビング+:ニュース 2003/07/16 23:30:00 更新

WIRELESS JAPAN 2003
テレマティクスサービスで一番ほしいのは自分の情報?

WIRELESS JAPAN 2003では、展示会やカンファレンスのほか数多くのパネルディスカッションも開催されている。

 WIRELESS JAPAN 2003では、展示会やカンファレンスのほか数多くのパネルディスカッションも開催されている。

 ITSでは、「自動車と移動体通信網の融合がもたらす産業構造の変化と新たな情報通信サービス需要」というタイトルで、日経BP社 日経エレクトロニクスの田野倉保雄氏をデモレータに迎え、インターネットITS協議会の時津直樹氏、トヨタ自動車の東重利氏、モバイルキャストの赤池英二氏、KDDIの原口英之氏が活発な意見交換をした。

 パネルディスカッションでは、ITSで目玉になるテレマティクスが話の中心になったが、意外なサービスが人気を集めていることが明らかになった。今後のテレマティクスサービスで重要なカギになりそうなこの話をお伝えする。

 モデレーターの田野氏は、交通情報を提供する「VICS」や料金所を無停止で通過できる「ETC」、テレマティクスサービスとその端末やインフラなど、ITSにかかわる環境が徐々に整ってきていることを挙げ、そのうえで「交通情報や天気予報に続くテレマティクスのキラーコンテンツは何がありますか?」と問いかけたところ、意外な意見が出てきた。

 まず、KDDIの原口英之氏は「どれくらい走ったとか、どこを走ったなど、ユーザは自分の情報が欲しいのではないか」と答えた。同氏は、トヨタ自動車の「サイファ」で利用できるG-BOOKは、1か月ごとの走行距離をメールで各ユーザに送っているが、この開封率が非常に高く90%にのぼることを挙げた。そのため、ユーザは自分自身の情報を求めているのではないかというのだ。

 さらに、インターネットITS協議会の時津直樹氏は「自動車の各機器にセンサーが設置されるなら、“インターネット車検”もできるのではないか」と発言した。これは、自動車が自己診断を行い結果を通知するというものだ。車検というと規制が緩和されたものの、まだまだ相当な金額がかかる。しかしこれをインターネット車検を利用することで、これまでよりも安くしかも早くできるのであれば、インターネットITSを導入するメリットは大きいものになる。

 インターネットへの接続が中心になるテレマティクスサービスだが、自分の車の情報をまとめたコンテンツやサービスが一番役に立ちそうだ。

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(左)日経エレクトロニクスの田野倉保雄氏、(右)インターネットITS協議会の時津直樹氏

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(左)トヨタ自動車の東重利氏(中央)モバイルキャストの赤池英二氏(右)KDDIの原口英之氏

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▼KDDI

[記事提供:RBBTODAY]



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