リビング+:ニュース |
2003/08/06 17:01:00 更新 |
KDDI、ブロードバンド対応のゲームマッチングサービスを発表
KDDIは、PlayStation 2のオンラインゲーム向けマルチマッチングサービス「マッチングBB」(MMBB)を9月より提供する。ISPフリーのブロードバンド回線サポートにくわえ、月額900円の定額制で利用可能。カプコンがタイトルの対応ゲームをリリース予定だ
KDDIは8月6日、PlayStation 2と「BBユニット」用のマルチマッチングサービス「マッチングBB」(MMBB)を9月1日に開始すると発表した。ADSLやFTTHなどISPフリーのブロードバンド回線サポートにくわえ、月額900円の定額制で利用できるようになったのが特徴だ。あわせて、カプコンが4タイトルの対応ゲームをリリースするほか、タイトーも対応ソフトの発売を予定している。
右からKDDIソリューション事業推進本部プロダクト統括部の宮本潤之輔次長、ソリューション事業推進本部長の近藤一朗氏、カプコンCS事業統括業務執行役員の許田周一氏、同じく第1開発部の須藤克洋プロデューサー
マッチングサービスは、オンラインゲームのユーザー認証や対戦相手を探すロビーサーバ機能などを提供するもの。KDDIは、2000年3月から「サービスを提供しているが、当初は電話回線を利用した1対1の対戦のみだった。これが2001年9月に多人数対戦をサポート。「機動戦士ガンダム 連邦 VS.ジオンDX」などの人気ソフトが対応している。
しかし、現在の会員数は約5万人と、PS2ユーザー全体から見れば微々たるもの。その背景には“2つの壁”があったとカプコンCS事業統括業務執行役員の許田周一氏は指摘する。「普及が遅い理由の1つは利用料金。従量課金が壁だった。もう1つはナローバンドのためバイオハザードなどのゲームが難しいこと。MMBBはわれわれゲームメーカーだけでなく、ユーザーにとっても有意義なサービスとなるだろう」(許田氏)。
そのカプコンは、MMBB対応ソフトとして9月に「アウトモデリスタ U.S.-tuned」、今冬に「バイオハザード アウトブレイク」、そして「モンスターハンター」(発売日未定)をリリースする予定だ。このほか、「年末にアクションゲームをもう1本投入する」(カプコン、第1開発部の須藤克洋プロデューサー)。
「アウトモデリスタ U.S.-tuned」(c)CAPCOM CO.,LTD.
「バイオハザード アウトブレイク」(c)CAPCOM CO.,LTD.
「モンスターハンター」(c)CAPCOM CO.,LTD.
MMBBの料金は月額900円(KDDIのDION BBなら月額800円)。ソフト毎の利用料金となるコンテンツ課金は当初行われないため、ソフトを入手すれば月額の固定料金だけで使い放題だ。さらに、9月から2004年1月までの「MMBBスタートキャンペーン」期間中に登録したユーザーに限り、登録月の利用料金が無料になる。
KDDIでは、MMBBの開始により、マッチングサービスの会員を10倍にまで増やす方針だ。「目標は50万加入。しかし、これは事務側の目標であって、個人的には“もう1桁上げろ”と話している」(同社ソリューション事業推進本部長の近藤一朗氏)。
MMBBでは、従来のダイヤルアップユーザーもMMBBシステムに乗り入れる形で参加できる。しかし回線やISPによってはレイテンシ(遅延)が問題になる可能性があるため、「ロビーサーバ上でレイテンシ別の部屋を作る、あるいはゲームソフトにレイテンシを検証するソフトウェアを入れる」といった対策を講じるという(クリックで拡大)
関連記事
オンラインゲームで熱くなれ!
関連リンク
KDDI
カプコン
ニュースリリース
マルチマッチング(KDDI)
[芹澤隆徳,ITmedia]