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2003/08/06 21:32:00 更新 |
ユビキタス=「時空自在」? 国語研究所の言い換え例
「ユビキタスを日本語で言い換えてください」――。さて、あなたならなんと答えるだろうか? 国立国語研究所が出した案は、「時空自在」のようだ。研究所のサイトをチェックしてみた。
「ユビキタスを日本語で言い換えてください」――。さて、あなたならなんと答えるだろうか? 昨日、国立国語研究所が出した案では、「時空自在」となっている。
国立国語研究所の外来語委員会では、公共性の強い場で使われている外来語のうち、一般に分かりにくいものの言い換え表現を提案している。今年4月には、第1回「外来語」言い換え提案の最終発表が行われ、計63語が言い換えられた。
2回目となる今回は、新たな検討対象語52語について検討を重ねた。8月5日に、その中間発表が行われており、現在メールなどで意見募集が行われている(研究所のページ参照)。第2回の最終発表は、今年10月を予定しているという。
新しく言い換えられた語のうち、IT媒体が関係しそうなものを見ると、「アーカイブ=記録保存館/保存記録」「データベース=情報集積体」などが目に付く。ほかに、「オンライン=回線接続」、「マルチメディア=複合媒体」なども、なかなか興味深い。
議論が分かれそうなのが、「ユビキタス=時空自在」としたこと。同研究所によると、この言い換えを用いた例文は、こうなる。
「無線LANとの結合などで,どこにいても高速・大容量のサービスを受けられる『時空自在』の環境が完成する」。……あたかも、4次元の世界が到来したかのような印象をうけるのは、記者だけか。
ちなみに、複合語例としては「ユビキタスコンピューティング=時空自在処理」「ユビキタスネットワーク=時空自在接続網」などがある。しかし、なぜか「ユビキタス社会」だけは、「高度情報活用社会」となっている。
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国立国語研究所の中間発表
[新崎幸夫,ITmedia]