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2003/08/26 21:45:00 更新 |
中吊り広告が変わる? 無線による車内情報サービス実験開始
JR東日本と日本テレコムは「無線による、車内情報サービス実証実験」を実施すると発表した。中吊り広告の代わりに大型モニターを設置し、IEEE 802.11a準拠の無線LANを用いて情報を配信・表示する
東日本旅客鉄道(JR東日本)と日本テレコムは8月26日、「無線による、車内情報サービス実証実験」を実施すると発表した。これは、電車内の中吊り広告の代わりに大型モニターを設置し、無線LANを用いて情報を配信・表示するというもの。9月8日より、京浜東北線の車内で実験を開始する。
JR東日本は、山手線の車両にTVモニターを設置するなど、以前から車内情報サービスの高度化には積極的だ。ただ、山手線の場合はドア上部の壁にモニターを設置しているのに対し、今回の実験では“車内広告の主役”ともいえる中吊り広告を対象とした。一方、実験のシステム構築全般を担当する日本テレコムは、「次世代車内表示システム開発の第1ステップ」(同社)として位置付けている。
実験システムの概要。車両内の伝送にはIEEE 802.11a準拠の無線LANを使う
実験の特徴は、ワイヤレス伝送を活用した情報のリアルタイム性。配信センターに蓄積されているコンテンツは、駅停車時のわずかな時間を使い、高速無線伝送システムにより車内に持ち込まれる。車両間および車両内の伝送にはIEEE 802.11a準拠の無線LANシステムを利用。短時間で大量のデータを伝送できるという。
車両内には、17インチのモニターを左右に並べ、裏表の計4面を1組にした表示装置を設置する。装置全体のサイズは1200(幅)×250(高さ)×520(奥行き)ミリ。これを1車両に3カ所ずつ、合計6カ所(2車両)に設ける予定だ。コンテンツは、動画、静止画のほか、フラッシュを使った“半動画的なもの”も提供する。
実験期間は、9月8日から2005年3月下旬まで。「期間中はJR東日本の旅行商品の広告などが流される予定だ」(日本テレコム)。
関連リンク
ニュースリリース(日本テレコム)
JR東日本
[芹澤隆徳,ITmedia]