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2003/11/21 21:15:00 更新 |
AT&T、2年10億ドルの巨額投資でグローバルサービスを強化
AT&Tグローバル・サービスは、国際IP-VPNサービスの日本での拠点となる東京POPをメディア向けに公開した。国際海底光ケーブルが引き込まれるこの東京POPは、AT&Tのグローバル戦略の重要な拠点でもある。
AT&Tグローバル・サービス(AT&T GS)は、国際IP-VPNサービスの日本での拠点となるTOKYO1 POP(Point of presence)をメディア向けに公開した。陸揚げされた国際海底光ケーブルが引き込まれるこのTOKYO1 POPは、AT&Tのグローバル戦略を実現する上で非常に重要な拠点でもある。
24時間365日体制で監視を行うコントロールルーム
AT&T GSは現在、EVPN(Enhanced VPN)という名称で、国際IP-VPNサービス(EVPNサービスType1)およびインターネットVPNサービス(EVPNサービスType2)を提供している。
このうちType1、国際IP-VPNサービスは、AT&Tの構築したMPLS網をもちいてユーザごとにMPLSベースのVPNを提供するというもの。サービス提供に必要なPOPのネットワーク設備からコアMPLSネットワーク、海底ケーブルまでAT&Tが1社で運営しているため、世界中で均一なサービスが提供可能なことが特徴。世界62カ国以上に159カ所の接続拠点があり、日本では4拠点(東京に2拠点、名古屋と大阪に1拠点ずつ)でサービスが提供されている。AT&TのEVPNサービスは、複数の国で利用する場合でも日本で一括契約・一括支払いができるため、海外展開している日本企業にとっては業務の効率化が可能だ。
TOKYO1 POPはファシリティ面でも特徴的だ。AT&Tの国際基準に基づいて構築されていて、非常用発電設備は、一般的な日本のキャリアより長めの5〜7日間の電力供給が無補給で可能となっている。また、EVPN関連サーバは拠点内のマシンルームに設置されているが、ラックの電源基準からラック配置、さらにラック内の機器構成にいたるまで世界中のAT&Tで標準化されており、日本のスタッフが海外拠点で作業する(あるいは海外スタッフが日本拠点で作業する)ことがあっても、ふだんとまったく同じように作業可能だという。もちろんマシンルームの中だけでなくサービスも共通であり、ユーザ企業にとってはアメリカでもシンガポールでも、日本で受けているのと同じサービスが受けられる。
AT&T GSではEVPNサービスを積極的に拡大したいとしており、今後、国際VPNユーザ向けにTOKYO1 POPでのホスティングサービスをオプションで提供するなどサービス強化を図っていくとしている。
電力会社からの送電が止まった際に使用される発電機。もちろん冗長構成で、発電機が立ち上がるまではUPSが電力を供給し続ける
発電機が立ち上がるまでの給電を行うUPS
-48VのDC電源も2系統化されている
マシン室の空調設備。これも冗長性が確保されている
関連リンク
AT&Tビジネスインターネットサービス(AT&Tグローバル・サービス)
[記事提供:RBBTODAY]