GII、今後5年で世界規模のワイヤレス市場が立ち上がると報告。公衆無線LANは欧州だけでも2000万人、Java対応携帯端末の加入者数は全世界で6.5億人にまで拡大、と

【 国内記事】 2001年12月14日更新

 グローバルインフォーメーション(GII)は、ワイヤレス市場の今後の動向に関するレポートを発表、携帯電話ベースの市場がアジア・太平洋地域で急速に立ち上がるほか、無線LANベースの公衆無線アクセスサービスについても、欧米を中心に利用者が拡大すると予測する。また、南米では広帯域のFWAが有望だとしている。3つの異なる地域で、それぞれに異なる「ワイヤレス」が有望な市場とされているところは興味深い。

 携帯端末へのJava搭載は、日本ではNTTドコモがiアプリとして広く普及させたが、日本国内のみにとどまらず、同種の高機能端末が世界中でユーザを増やすとレポートでは予測、2006年までにアジア・太平洋地域だけで4億7千万を超える利用者を獲得するとみている。このときの全世界についての予測値は6億5千万人で、アジア・太平洋地域が最大の市場になるという予測だ。

 また、欧州での無線LANによる公衆アクセスサービスについても、急速な市場拡大を予測。2006年には30億ユーロ(現在のレートで約3,300億円)の収益がプロバイダにもたらされるとしている。利用者数は、年々倍増するとみられており、2006年で2,000万人を突破するという。インフラの主流はIEEE802.11bとされ、Bluetoothやそれ以外の規格はシェアを失うだろうとしている。課題としては、ホットスポットの広範囲での設置にあるとしている。

 南米については、低コストで導入できるインフラとして、広帯域の固定無線(FWA)が注目されている。高速サービスへの需要は高まっており、今後同地域の金融不安が解消され、景気の回復が見られれば、すぐにもFWAによるブロードバンドサービスが拡大するだろうとみている。レポートでは、国別に規制状況や周波数の割当状況などの分析もおこなわれている。

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