イー・アクセス、Yahoo!BBによるコロケーションリソース占拠問題についての見解を発表。接続約款改正なら当面のサービス提供に支障はない、と

【 国内記事】 2001年12月20日更新

 イー・アクセスは20日、総務省で19日に実施されたコロケーション問題の公開ヒアリングに関して、あらためて記者発表会を行った。この問題は、ビー・ビー・テクノロジー(Yahoo!BB)がNTT東西に対して、大量のコロケーション(NTT施設内への自社設備設置)の予約を申請したために、他の通信事業者があらたなコロケーション申請を行えなくなっている、というもの。

 ADSLサービスでは、コロケーション時に、ラックを立てるためのスペースのほか、電源やMDFをNTTから割り当ててもらう必要があり、申請の段階でどれかが不足していると、コロケーション不可とされてしまうことになる。この判定の際、すでに使用されているコロケーションリソースとともに、各事業者から申請中の内容も積み上げられるため、大量の予約が行われた場合には、それ以後に他の事業者が申し込めなくなる。

 イー・アクセスは、コロケーション不可とされたNTTビルのうち、大崎(東京都)や本牧(神奈川県)など4カ所のビルについて実際に立ち入り調査を行ったという。少なくとも調査の時点では、他事業者を妨害するためだけの占拠行為と言われても仕方のないような様相を呈していたということだ。

 現在は、接続約款の改正案が総務省によって検討されているという段階で、改正案が原案どおり実施されると、無料での保留期間が短縮され、工事期間についても課金が行われるようになる。また、附則によって、現在既に予約されているコロケーション申請についても遡及的に適用される。このため、19日の公開ヒアリングでも、ビー・ビー・テクノロジーの孫正義社長は、改正規定に反対の姿勢をとっていた。

 接続約款の改正案については、イー・アクセスとしては賛成という立場をとるとしており、保留期間の短縮や工事期間中の課金は問題ないとしている。NTTも、約款が原案どおり改正された場合には、フレッツ・ADSL用に確保しているスペースを、緊急措置として他事業者に解放する暫定救済をおこなうと表明しているという(NTT側は、無料保留期間が過ぎればYahoo!BBが手放すだろうと見込んでいるそうだ)。

 こうしたことから、少なくとも接続約款の改正が行われれば、各事業者がすぐにもサービス増強をできなくなるという事態は回避されそうだ。ただ、現在の法律の枠内で、Yahoo!BBが押さえている未利用コロケーションスペースを強制的に解放させるという手段は取りづらいため、現在逼迫している状況の根本解決にはいたらない。また、Yahoo!BB側が「利用料金を払い続けてでもコロケーションリソースを解放しない」という戦術を採る可能性もある。

 コロケーションリソース(場所・電源・MDF)については、予約申請と受理を積み上げるという事業者の善意に依存した現在のやりかたを見直し、公平な割当を行うための厳格かつ透明性の高いルールの導入が必要となるだろう。

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