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» 2018年06月15日 09時00分 公開

ロボットとAIが変える「医師の働き方」:二宮和也主演「ブラックペアン」で話題の手術支援ロボット 直腸がん手術「第一人者」に聞く (4/5)

[中西享,ITmedia]

韓国で見たロボット手術に感動

――ロボット手術をやろうと決めたきっかけは。

 静岡がんセンターに勤務していた09年に、私は腹腔鏡手術で名前が売れていたので、韓国の大学で講演をした。その際に、ロボット手術を見学したのがきっかけだ。その時、手術をしていた外科医はあまり上手ではなかったものの、使っていたロボットの凄さに感動した。

phot 09年に初めてダビンチを見た(手前が絹笠教授)

 帰国してセンターの院長に「ロボットを買ってほしい」と直談判した。すぐには通るとは思わなかったが、手術に理解のある院長だったので、当時では普通の病院としては珍しいことだが、11年に3億円もするダビンチを導入くれたのだ。それから、ダビンチを使ってロボット手術の腕を磨いてきた。

phot 韓国延世大学校の面々と(左から2番目が絹笠教授)

――ロボット手術を普及させるために若手の外科医に対して教育、指導に当たられている。「ダビンチ」を使って一人前の手術ができるようになるには、どれくらいの期間が必要か。

 いろいろな病院がロボットを使おうとしている。だが、施設はあってもトレーニングする医師がいないため、始められないでいる。前週は3回も指導に出掛け、いまも毎週、指導をしている。私の指導はいま3カ月待ちの状態で、指導の方が大変な状況だ。

 腹腔鏡手術と同じ時間でロボット手術ができるようになるには、50〜60例くらいの手術をこなすことが必要である。腹腔鏡手術を凌駕(りょうが)するようになるためには、もっと多くの手術経験が必要になる。慣れ親しんだ手術と、初めて実施する手術とでは全く勝手が違うので、ロボット手術の術式に慣れることが一番大事だ。

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