以上が尚ディレクターへのインタビュー内容だ。
センスタイムのオフィスに入ると、商品を説明するための大型のディスプレイが壁沿いにずらりと並び、そのすぐ横では従業員が働いている。オフィスが手狭になるほど、急成長しているのだ。
新しいオフィスに引っ越す直前だったこともあり、広報担当者は「次回、訪れるときは、きれいなショールームも完備しています」と話していた。成長の速度がどれだけ速いかを表しているともいえよう。
ただ、それだけ成長しても「関心があるのは経営よりもエンジニアリング」という雰囲気があった。創業者の湯教授や、その教授の教え子で共同創業者の徐立氏も技術志向が強く、「お金(経営)よりも技術開発に関心がある」と、担当者は話す。しかし、企業が大きくなればなるほど、経営トップは人材育成や経営についても考える必要が出てくる。ホンダも、創業者の本田宗一郎の右腕に、経営に長けた藤沢武夫という名参謀がいたからこそ、倒産せずに済み、日本を代表する大企業になった。
センスタイムの従業員の平均年齢は27歳と若い。豊富なビジネス経験を持っている尚ディレクターはマネジメントサイドから会社全体を支える適任者となれるだろうか。
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