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» 2018年10月30日 08時30分 公開

『Dr.スランプ』で「マシリト」と呼ばれた男・鳥嶋和彦の仕事哲学【後編】:「最近の若い奴は」と言う管理職は仕事をしていない――『ジャンプ』伝説の編集長が考える組織論 (4/5)

[今野大一,ITmedia]

現場で培った力は経営にも生かせる

――よく編集のプロは管理職や経営には向かないとも言われます。鳥嶋さんも編集長から社長になったわけですが、現場で培った能力は、経営をするための能力とはつながっているのでしょうか?

 私はつながっていると思います。僕が社員に対してよく言うのは、役職名は能力や人間性のヒエラルキー、価値判断を表すものではないということです。社長は課長の数倍優れているのでしょうか? そうではありません。

 例えば小学校のときにあったような「給食係」や「掃除係」と一緒で、役職は単に役割を規定しているだけなのです。自分に与えられた役割が何なのかを自分なりに考えて、その役割を果たそうと思う。そのように社員一人一人が考えられれば、それで組織は回っていくのではないでしょうか。

 理不尽なこともありますが、サラリーマンにはいいところもあります。それは、たとえ失敗しても、その後に職種や部署が変わることで、新しい視点と仕事を切り開くことができるところです。

 よく考えてみてください。もし独立して起業したとても、大きなお金を動かして働くことはなかなか難しいと思いますよ。でも会社員であれば、うまく上司を説得して企画を通すことができれば、大きなお金を動かせるかもしれない。どっちが面白いか分かりますよね?(笑)。

phot

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