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» 2018年11月28日 08時30分 公開

日立流「外国人人材の活用術」:日立に迫られる“日本的雇用”からの脱却 「グローバル人事戦略」仕掛ける中畑専務を直撃 (5/6)

[中西享,ITmedia]

女性活躍と定年制

――女性社員や外国人幹部登用について、日立の状況はどうか。

 女性の活躍はダイバーシティーマネジメント推進の試金石と位置付けていて、日立では、20年度までに女性、外国人役員比率をそれぞれ10%、女性管理職数を800人にする目標を掲げている。現状は、女性役員が2人で2.5%、外国人役員は5人で6.4%、女性管理職は580人程度だ。外国人の目標は達成可能と考えているが、女性についても達成したいと考えている。

 女性管理職や幹部が、なぜ少ないのかを考えると、男女雇用機会均等法が導入されたのは1986年で、現在の役員層に当たる世代の女性総合職の入社が、母数として少なかったことがある。また、入社しても、女性は結婚して仕事を辞めるのが一般的だった世代では、女性に対して、管理職や幹部になってもらうための仕事や経験を積ませる機会を作ることが難しかったことも原因ではないか。

 日立では、2000年以降、新卒採用では事務系が男女半々、技術系も女性の比率が15〜16%となり、母集団の形成は進んでいるため、女性役員や女性管理職も今後増える見込みだ。

――日本企業の働き方と、いま叫ばれている「働き方改革」についての印象、気になることは。

 海外と比較すると、「日本の働き方は無駄が多い」と感じていて、働き方を効率化すべきだと思う。私が担当する人事・総務部門でも、社員へのサービスが過剰な部分がある。具体例を挙げると、海外赴任する社員のための現地での借家契約まで人事・総務部門がやっているのだ。本人の海外経験を増やすためにも、こうしたことは赴任者本人がやればよいことではないか。自分で実際にやってみることで成長もできる。

 また、単純に定年を70歳に引き上げることにも問題があると考えている。国内の人手不足に対し、高齢者に活躍していただく、という発想は理解できるのだが、それでは、企業がやってほしい仕事とはマッチングしないケースも出てくるだろう。定年が何歳かということではなく、仕事全体をジョブ型にして、年齢に関わらず、できる人がその仕事をするという働き方にしていくべきだ。定年引き上げという考えを起点にしてしまうと、その人が働けるように業務を作らなければならなくなってしまい、結果的に企業の競争力を落とすことになってしまう。

――社員の副業については今後どうしていくのか。

 当社では現在は原則禁止ではあるが、私は「副業・兼業はやるべきだ」と思っている。その方が当社の社員も他社の文化を吸収できるし、日立だけで勉強していてはダメだと思う。従業員の残業時間の管理方法など、国から指針が出れば、それをもとに、日立も方針を検討したいと考えている状況だ。

phot

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