メディア
トップインタビュー
インタビュー
» 2018年11月28日 08時30分 公開

日立流「外国人人材の活用術」:日立に迫られる“日本的雇用”からの脱却 「グローバル人事戦略」仕掛ける中畑専務を直撃 (6/6)

[中西享,ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4|5|6       

「大企業のグローバル化」の成功例として後世に残るか

 以上が中畑専務へのインタビュー内容だ。リーマンショック後にV字回復を遂げた日立が、グローバル事業拡大のために、グループで人事マネジメント施策を共通化したことは印象に残った。こうした制度の導入により、ライバル企業からスカウトした外国人幹部が業績に貢献してくれるかどうか、そして日立の中でグローバル人財が育ち、実際に活躍していくのかが肝になるだろう。そのために共通化した人事マネジメント施策が、うまく機能するのかも注目したい。

 このインタビューが終わってから、日産自動車のカルロス・ゴーン前会長逮捕のニュースが飛び込んできた。カリスマ経営者が長期間トップに君臨し続けると、こうなってしまうのかという悪例だ。日産のV字回復の功労者とはいえども、いささかトップにいる期間が長すぎたのではないか。

 日本企業の再建では、日本人の経営者は過去のしがらみに縛られるから、思い切った「外科手術」ができないといわれてきた。外国人のトップで、企業を再建しようとした事例では、05年にソニーの会長兼最高経営責任者(CEO)に就任したストリンガー氏がすぐに思い浮かぶ。彼の場合は大規模なリストラを断行したものの、業績は回復しないまま退任することとなった。

 今回の日産の最大の問題点は、カリスマとなった外国人トップを、誰がいかにしてコントロールするかというガバナンスが抜け落ちていた点だ。日立の幹部登用とは事情が異なるが、参考になるのは、実力のある外国人幹部はおしなべて自尊心が強く、実績を上げるとさらにコントロールが難しくなる例が多い点だ。そうした場合でも、しっかりと制御できる仕組みを、いまのうちから作っておく必要があるのではないだろうか。

 日立は女性の登用にも積極的で、ダイバーシティー化を率先して推進しようとしている。今回の日立の取り組みが、後の世において、「大企業のグローバル化」の成功例となるのかどうか、事後検証をしてみたい意欲に駆られた。

前のページへ 1|2|3|4|5|6       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間

    Digital Business Days

    - PR -