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» 2019年01月16日 08時00分 公開

気鋭の起業家たちが語る「テクノロジーと経営」(前編):DMM亀山会長がベンチャーブームに物申す「プレゼンがうまいだけの起業家が増えている」 (6/7)

[今野大一,ITmedia]

構図は「銀行VS.インターネット企業」

福島: 今どこが戦っているかという構図を考えると、「銀行VS.インターネット企業」なんですよね。中国だとAlibaba(アリババ)やTencent(テンセント)がインターネットから染み出してメディアや広告で荒稼ぎしています。キャッシュレスにする理由は偽札が流通しないからです。広告の受注を取れても、実際の支払いが2カ月後だったり、店舗のビジネスだったらクレジットカードを使われると支払いは1カ月先だったりします。だから銀行はこういうものを引き受けたり、金利を抜いたりというビジネスをやっているわけです。

 あとは銀行のPL(損益計算書)を見ていると、日本は特に顕著なのですが、運用手数料より取引手数料の方が高いのです。つまり銀行は利回りで稼いでいると思いがちですが、実際にはお金を引き出すときに稼いでいます。その手数料がキャッシュレス社会になると、インターネット企業に奪われてしまいます。だから「銀行VS.インターネット企業」の究極的な戦いが今繰り広げられているのです。

 その戦いの中で不足するパーツが今後は出てきますね。だからそのパーツを先回りして考えておくことが起業のヒントになります。メルカリやヤフーが今後どんなサービスを買いたくなるかとか、アリババが日本に進出するときに何が欲しくなるのかとか、そういう見方は必要かもしれないですよね。

 起業するときに「個人間送金サービスを作りたい」「アリペイみたいなものを作りたい」といった大きなことを考えがちですが、本質的にそれは無理なのです。なぜなら彼らはECサイトやメッセンジャーなどのインターネットビジネスで、巨大なプラットフォームをすでに持っている。だから、成り立つサービスなんですよね。それよりも彼らが欲しがるサービスや、彼らが倒したいものは何なのかを考えてみると、見える景色も変わるのかなと思います。

phot モデレータを務めたセガサミーホールディングス社長の里見治紀氏

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