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» 2019年04月15日 06時00分 公開

生活は豊かにならない:中国プログラマーの反乱“搾取労働”に告発広がる

中国のインターネット上でIT関連企業の長時間労働に対する告発が拡大している。残業続きで休日も返上して働いているのに、生活は豊かにならない――。こうした従業員たちの不満は企業側の“搾取”に対する怒りに転化しかねず、社会の不安定化を懸念する当局側も注視している。(北京 西見由章)

[産経新聞]
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 中国のインターネット上でIT関連企業の長時間労働に対する告発が拡大している。残業続きで休日も返上して働いているのに、生活は豊かにならない――。こうした従業員たちの不満は企業側の“搾取”に対する怒りに転化しかねず、社会の不安定化を懸念する当局側も注視している。(北京 西見由章)

photo 中国プログラマーの反乱“搾取労働”に告発広がる(イメージ)

 「996勤務」。午前9時から午後9時まで、週6日働くことを意味するネット用語だ。中国のITやメディア、広告関連企業ではこうした「996勤務」が一般化する一方、給与などの待遇に対する労働者たちの不満が高まっている。

 ソフトウエア開発者向けのオープンソースコードのプラットフォームでは、自社の勤務形態を告発したり、労働法違反の企業にはオープンソースコードを利用させないようにしたりする取り組みが拡大。米国に拠点を置く華字ニュースサイト「博訊」によると、18万人のプログラマーらが参加し、「ネット上デモ」とでもいうべき抗議活動が広がっている。

 SNS上ではこうした動きを受けて、労働組合の公的全国組織「総工会」に対し、労働法違反の996勤務への態度を表明し、何らかの対応を求める公開書簡も拡散している。

 中国紙・新京報は今月9日、「いかにして996勤務をなくすか」と題する論評を掲載した。国内経済が減速する中で、IT企業が「コストパフォーマンス」の低い人材を淘汰(とうた)し、人材の流動性を高めようとしていると分析しつつ、企業は法令を順守しなければならないと強調した。

 一方で論評は、中国人が勤勉に働いても豊かになれないことを資本家の「搾取」のせいにして企業への制限を強めれば、企業の業績は悪化し「労働者はいっそう稼げなくなる」とも指摘。より多くの、より良質な企業が市場に現れることで企業間の競争が生まれ、給与水準の向上や福利の改善につながると主張している。

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