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» 2019年05月13日 06時00分 公開

宇宙開発の“本丸”:民間ロケット成功も険しい道のり 衛星打ち上げは国内外にライバル (2/2)

[産経新聞]
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需要は今後5年で2千基以上とも

 ZEROの開発に力を入れる背景には、今後も拡大が見込まれる超小型衛星の打ち上げ市場がある。

 同社などによると、全世界で昨年打ち上げられた重さ50キロまでの超小型衛星は約250基。今後5年間で計2000〜2800基の打ち上げ需要があるという。

 これに対してロケットの数は圧倒的に不足していることから、ZEROの商機があるわけだ。

 インターステラテクノロジズのようにロケットの打ち上げを目指すベンチャー企業は国内外で誕生している。その中で「ガチのライバル」(創業者の堀江貴文氏)は、米国に本社を置くベンチャー企業「ロケットラボ」だ。同社はニュージーランドの発射場から小型ロケット「エレクトロン」を打ち上げており、既に数回成功している。

 エレクトロンは機体が全長17メートルで、地球周回軌道に最大で重さ225キロの人工衛星を運ぶことができる。軌道投入した人工衛星の中には、米空軍や米国防高等研究計画局(DARPA)といった政府系のものもある。

 一方、国内でライバルとなりそうなのが、キヤノン電子やIHIエアロスペース、清水建設などが昨年7月に設立した「スペースワン」だ。

 この会社も小型衛星の商業打ち上げを目指しており、今年4月には太平洋に面した和歌山県串本町で発射場の建設を開始した。

 2021年度に打ち上げを目指す小型ロケットは固体燃料を用いた3段式で、全長約18メートル、重さは23トン。地球周回軌道に重さ250キロの人工衛星を打ち上げることができる。

 むろん、インターステラテクノロジズには宇宙空間に自力で到達した大きな強みがある。同社の稲川貴大(たかひろ)社長は「ZEROをきちんと開発できれば世界に負けない」と意気込んでおり、今後もその動向からは目が離せない。(科学部 小野晋史)

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