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» 2019年05月14日 06時00分 公開

仕事ぶりに迫る:映画のヒット「請負人」、水戸市係長が明かすロケ地の極意 (1/2)

低予算で制作するインディーズ映画の業界で「ヒット請負人」と呼ばれる自治体職員がいる。水戸市みとの魅力発信課係長、平戸正英さん(36)がその人だ。2本の低予算映画を異例のヒットに導き、制作陣からの信頼も厚い。最適なロケ地を選び抜いて作品の魅力を引き出す平戸さんの仕事ぶりに迫った。

[産経新聞]
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 低予算で制作するインディーズ映画の業界で「ヒット請負人」と呼ばれる自治体職員がいる。水戸市みとの魅力発信課係長、平戸正英さん(36)がその人だ。2本の低予算映画を異例のヒットに導き、制作陣からの信頼も厚い。最適なロケ地を選び抜いて作品の魅力を引き出す平戸さんの仕事ぶりに迫った。(丸山将)

 「水戸市内のロケ地には誰よりも詳しい」

 こう自負心をのぞかせる平戸さんは、市内へのロケ地誘致などを行うフィルムコミッション(FC)の業務を平成24年から担当している。

 ヒット請負人として知られるようになった契機は、社会現象にもなった「カメラを止めるな!」と、性的少数者(LGBT)をテーマに高校生たちの揺れ動く心情を描いた「カランコエの花」の2作品だった。

「カメラを止めるな!」と「カランコエの花」のチラシを手にする平戸正英さん=水戸市役所(丸山将撮影)

 第42回日本アカデミー賞で優秀作品賞などを獲得した「カメラを止めるな!」は、約300万円という低い制作費ながら口コミで評判が広がり、全国の映画館で1年以上にわたって上映された。

 水戸市へロケの申請があったのは29年5月だった。「廃虚を探している」という要望に、平戸さんが思い浮かべたのは芦山浄水場(水戸市渡里町)だった。

 四半世紀前に稼働を終え、一般には開放されていない浄水場が醸し出す独特の重厚さと静けさ…。ロケ地選びのために訪れた上田慎一郎監督が「その場に全てがそろっている」と絶賛した芦山浄水場は、作品の要である冒頭37分間のホラーシーンの舞台となった。

 ロケが円滑に進むためには地元の関係者の支援や理解も欠かせない。市職員として築いた人脈も平戸さんの持ち味だ。

 28年6月に「カランコエの花」の制作陣から「学校のシーンを撮りたい」とオファーを受けた平戸さんは、水戸市に隣接する茨城県那珂(なか)市の県立那珂高を選んだ。

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